千葉公園再整備へ設計 広場に駐車場、架橋も(千葉市)
[2019/10/17 千葉版]
千葉市都市局緑政課は2019年度、中央区弁天にある千葉公園の再整備に向けた基本設計を進める。業務は23日まで参加を受け付けている希望型指名競争入札で委託する予定で、年度内に成果をまとめる。20年度以降は実施設計とともに、民間活力を導入した施設整備などの提案を募集して、21年度以降の着工に備える。隣接して進められている千葉公園ドーム、千葉公園体育館(いずれも仮称)とともに、同公園一帯の活性化を図る考えだ。
基本設計は敷地面積約16haを対象に、再整備に向けた基本設計のほか、費用便益比(B/C)の算出や交通現況調査に加え、千葉都市モノレールの千葉公園駅と、公園に近接する市中央図書館・生涯学習センターの間を通り抜けられる、段差を可能な限り少なくする橋(ブリッジ)の設置も計画し、その予備設計も委託する。
市民の憩いの場となっている一方で、内部の設備などの老朽化解消を図るため市は、同公園を含め民間活力の導入に向けたサウンディング調査を実施。その後、同公園を対象とした調査を再び実施するなどし、18年度にはプロポーザルを実施して、再整備マスタープランの策定支援を八千代エンジニヤリング(千葉事務所・千葉市中央区)に委託。今年8月までにまとめた。
今回の基本設計は、同プランに沿って進められる見通しで、同プランによると、老朽化が著しい一方で、モノレール駅に近い野球場は廃止とし、その部分を「賑わいエリア」として大きな広場に生まれ変わらせる。
このエリアを北側に整備中の千葉公園ドームと千葉公園体育館とともにスポーツゾーンに位置付けるとともに、既存のプールも改築。中央図書館側はその特徴的な地形を生かして遊びゾーンとして、遊具なども配置する。
綿打池のあるエリアは、東口の高台や荒木山と呼ばれる場所から池やそこに咲くオオガハスなどが見張らせるビューポイントを整備。忠霊塔のあるエリアはサクラを生かしたお花見エリアとする。
市では併せて、起伏のある同公園を千葉公園駅側から中央図書館側に横切る「プロムナード」について、公園による起伏をなくすため、ブリッジの設置を計画。今回の予備設計でその位置や延長なども検討する。また、旧競輪場の横を通っていた、一般の自動車も通行できる園内道路は廃止し、公園内の車の通行をなくす考えだ。
また、公園に対する駐車スペースも限られていることから、新たな駐車場の設置も視野に入れている。
市では20年度、民間活力の導入による「賑わい施設」の整備などの事業提案を募集するとともに、再整備の実施設計を進める考え。公園北側には20年中に千葉公園ドームが完成し「250競輪」事業がスタート予定であるとともに、22年度には千葉公園内にあった千葉公園体育館が、ドームと同じく競輪場跡地に完成する予定となっている。