白石中央スマートICが採択 準備段階調査箇所を公表 白石市内の東北道(国土交通省)
[2019/10/1 宮城版]
国土交通省は27日、高速道路のスマートインターチェンジについて準備段階調査の採択箇所を公表した。今回採択は9カ所で、本県から白石市の「仮称・白石中央スマートインターチェンジ」が選ばれた。設置場所や整備時期は未定。今後、国や県、NEXCO東日本などで構成する準備会で具体化を図り、早期事業化を目指す。同市は設置に合わせ、新たな工業団地の造成など周辺エリアの整備についても検討を開始する見通し。
公表した採択9カ所のうち、東北からは「東北自動車道の仮称・白石中央スマートIC」「東北中央自動車道相馬尾花沢線の仮称・天童南スマートIC」「国道13号米沢南陽道路の仮称・高畠スマートIC」の3カ所が選ばれている。
白石市では、スマートICの整備について2018年度から国や県、NEXCO東日本と6回にわたって勉強会を開催。設置の必要性、周辺道路の状況、整備方針の確認などの広域的検討を行っている。
同市には福岡深谷地区に白石ICがあるものの、中心部から直線でも4㎞程度離れており、スマートICの設置は▽基幹産業である製造業への支援▽新たな工業団地での企業誘致▽観光産業の活性化▽中心市街地のにぎわい創出――などにおいて期待が高い。
山田裕一市長は整備を公約に掲げており、事業を第6次総合計画に盛り込み早期実現を目指していく見通し。市長はスマートICの設置に合わせ、工業団地造成など周辺エリア整備の検討も視野に入れている。
スマートICは、同市内にパーキングエリア・サービスエリアがないことから本線接続型を見込む。現段階で設置位置や開設時期、総事業費などは不明。市内にはJR東北本線白石駅やJR東北新幹線白石蔵王駅、国道などを有しており、アクセス性、経済性など総合的に判断する。
準備段階調査に採択されたことから、今後、直轄調査として準備会がスマートICの社会的便益や利用交通量、位置・構造の概略検討、ICと周辺施設の詳細設計や整備費用分担などの詳細検討を進める。新規事業化は、地区協議会(国・県・市)の開催、市による実施計画書の策定・提出などを経て決定される。