千葉サイクル会館を大改修へ 来春の実施設計から5カ年(千葉市)
[2019/9/13 千葉版]
千葉サイクル会館は、1996年2月の完成で、築後23年余が経過。敷地面積1,826平方mに対し、建物の構造・規模はSRC造地下1階地上6階建て延べ5,144平方m。基本的に千葉競輪の開催時に出場する競輪選手のための宿泊施設だが、開催日以外には一般の企業や団体の宿泊研修・会議を受け入れており、JR千葉駅北口からもほど近い場所に建てられている。
内部には4人部屋36室のほか、食堂やトレーニング室、大浴場、休養・マッサージ室などを配置。構造は新耐震基準に適合しているものの、築23年余が経過する中、特に長寿命化に向けた必要性が高いと見込まれる外壁などのほか、空調や消火設備などの改修を計画する。
これらに加え、千葉競輪場の跡地に20年秋にも完成・供用予定の千葉公園ドーム(仮称)で、新たな競輪事業「250(にーごーまる)競輪」(仮称)が始まる見通しであることから「ガールズ競輪」の本格的な開催を見据え、現在はない女性専用の浴室や休養室などを新たに整備するとともに、トイレの洋式化、バリフリーへの対応などを図る考えだ。
それぞれの概算事業費は、建築保全・設備に約8億8,400万円、ガールズ競輪対応整備に約1億3,800万円、トイレの洋式化などに約3,400万円など。工事は21年4月以降に順次進められる見通しだ。今回の補正案による積立金は、前年度の繰越金などから拠出、24年度の完了を目指す。
競輪事業施設整備基金の創設は、必要な設備投資のための資金を明確化することで、将来的な競輪事業の運営体制を安定化させるのが狙い。既存の基金は設置目的が「競輪場の施設の整備及び競輪事業の健全な運営」とあるため、施設整備と運営が混在していたのとともに、新たな250競輪を見据え、特別会計の安定化と、事業実施に必要な投資に備えられるよう、財源と使途を明らかにすることを図る。これらに伴う条例案の改正も、定例会に提出されている。