丸森町内国道の予備設計 ドーコンが「その2」落札 県境までの2.3km(宮城県出納局)
[2019/9/11 宮城版]
宮城県出納局は9月10日、(国)349号丸森町地区道路予備設計業務委託(その2)の入札結果を公表した。ドーコン(東北支店・仙台市青葉区)が720万円で落札した。直轄権限代行での道路整備が検討されている国道349号の狭あい区間について、福島県境側の延長2.3kmを対象に設計などをまとめる。
(国)349号丸森町地区道路予備設計業務委託(その2)の一般競争入札は、8月1日に開札された。7社が応札したものの、低入札となって落札決定が保留されていた。
宮城県は履行能力確認調査、総合評価を行ったところ、1番札を入れたドーコンが総合評価で101.5点(価格50点+価格以外51.5点)を獲得し、落札を決めた。同社は技術提案や技術者の資格・実績等の項目で高く評価された。予定価格は1013万9000円だった。
国道349号は丸森町大張川張地区から福島県境までの約6kmが未改良区間となっており、阿武隈川沿いの山間部を通っている。丸森町の指定避難路になっていながら、大雨のたびに冠水被害が起こったり、地盤がもろいために落石などが起こっている。道路改良には高度な技術力が必要になることから、宮城県と丸森町は国土交通省に対して直轄権限代行による道路整備を要望している。
未改良の6km区間のうち、宮城県は北側の4km区間の道路予備設計業務を東京建設コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)に委託済み。今回その2では、未発注だった南側区間の設計などを委託する。設計の対象区間は、県道106号川前白石線との交差点付近から、福島県境までの2.3km。ドーコンには設計計画や現地踏査などを行った上で、道路予備設計をまとめてもらう。履行期間は2020年3月25日まで。未改良区間は現時点で、山側にトンネルを掘ることが有力視されている。
宮城県と丸森町の要望を受け、国交省も直轄権限代行での整備ができるかどうか、調査などを始めている。7月下旬には仙台河川国道事務所が「丸森地区地質解析業務」を中央復建コンサルタンツ(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。同社にはトンネル施工に関する地質解析や協議資料の作成を任せている。