名取で特養を移転新築 「松陽苑」/RC造4階5400平方m規模(宮城福祉会)
[2019/9/10 宮城版]
宮城福祉会(名取市、遠藤公夫理事長)は、特別養護老人ホーム「松陽苑」を移転新築する。既存施設は同市手倉田字山に設けられており、これを手倉田字八幡の借地に移す計画だ。新しい施設はRC造4階建て延べ5400平方mの規模で、定員が100人。移転先の埋蔵文化財調査が記録保存で済めば、新築工事の施工者を決めるため、2020年1月にも入札公告したい考え。
宮城福祉会によると、移転先はJR名取駅から約400mの距離にあり、畑となっている。敷地面積は5400平方m。八幡遺跡の隣接地のため、埋蔵文化財調査が必要で、年内いっぱいかけて調査する。調査の結果、記録保存で済めば新築計画を進めるが、現状保存となれば計画の練り直しが必要になると見ている。
新築する特養は、ユニットケア60人、多床室35人、ショートステイ5人で計100人の定員とする。1階には事務所や会議室、事業所内保育所、厨房などを配置し、2階以上を利用者の居室にする。近くに増田川が流れていることから、万一の冠水被害に備え居室を2階以上に設けることにした。
新築工事は順調に来年1月ごろの入札公告となれば、2月に開札し、3月までには施工者を決定したい意向を示している。
既存の「松陽苑」は、敷地面積が9095平方m、建物の規模が延べ2705平方m。1984年4月に開所した。入所定員は80人で、ショートステイが7人。
施設内には、ビューティーサロンや図書室、カラオケコーナーを備えた明るいサンルーム、神経痛やリウマチに効く準天然温泉、歯科検診室などがある。
宮城福祉会は、名取地区に「松陽苑」や養護老人ホーム「松寿園」、視覚障害者老人ホーム「松風荘」など、仙台地区に「岩切あおぞら保育園」や介護老人保健施設「あいやま」など、七ケ宿地区に特別養護老人ホーム「ゆりの里七ケ宿」など、栗原地区に特別養護老人ホーム「山王」などを開設している。