安足土木19年度事業概要 119カ所で61.2億円を投入 街路毛野西新井線に着手
[2019/9/6 栃木版]
県安足土木事務所は、119カ所に61億2200万円を投入する2019年度の事業概要をまとめた。内訳は、道路・街路事業が81カ所47億0800万円、河川・砂防事業は38カ所で14億1400万円となった。新規は、足利市の街路毛野西新井線920㍍を幅員15㍍に拡幅改良するため、用地測量を行い用地補償に着手。砂防事業の西宮二号沢は堰堤1基の施工に向け測量設計や用地測量に着手するほか、堀込町地内の293号は1100㍍区間について、現道幅員で電線共同溝の整備に着手するため路線測量を実施する。佐野市街地3800㍍を改修する秋山川は下流側から護岸工に着手するとともに、2カ所の排水樋門の工事を発注する。山形寺岡線赤見南に続く改良区間として、佐野市街地にアクセスする赤見本町線赤見東工区900㍍の事業化を視野に路線測量を実施する。 =2面に2市の事業予定箇所
国庫充当を見据えた道路事業のうち、佐野市閑馬町の桐生田沼線500㍍は、線形を改良し狭あい区間の閑馬川の春高橋を架け替える。計画では片側に歩道2.5㍍を確保した幅員10.5㍍に拡幅改良するもので、今年度は橋梁詳細設計や土質調査を発注。20年度の事業化を視野に用地測量にも着手していく見通し。
赤見東工区は、山形寺岡線赤見南工区の先線となる改良事業。赤見本町線との交差点を改良し、東進する900㍍の拡幅改良を計画した。
佐野市の道路事業のうち、東部幹線を構成する築地吉水線は293号分岐から近接する小曽戸川渡河部160㍍をボックス工による函渠化に決め、今年度は用地補償を継続。2700㍍のバイパスの交差点6カ所には付加車線を確保。東部幹線の現道拡幅部(栃木田沼線)780㍍は用地補償を継続し、歩道工事の進ちょくを図る。
田沼下町の佐野田沼線は、北関東道交差部前後740㍍の歩道拡幅工事。同地は豪雨時に道路が冠水するなどの被害が発生しており、両側の歩道を3.5㍍に拡幅し全幅20㍍を確保。歩道には1×1㍍のボックス工を埋設し、流末処理に容量8000立方㍍の調整池1基を概成。残る導水管や歩道工の施工を進めていくため用地補償を継続する。同工区から北側1100㍍の計画立案に当たっては、車道両側に自転車通行帯を1㍍ずつ確保するため、歩道幅員を2.5㍍に縮小する検討を進めている。
佐野市中心部の3・4・1前橋水戸線(主要地方道桐生岩舟線)は、現道を18㍍に拡幅し電線類地中化など中心市街地に相応しい景観向上策を実施。当面は土地区画整理事業で、取得済みの道路北側304㍍をモデル区間に電線共同溝工事を進め、南側は用地補償を継続する。
河川事業の菊沢川は、赤見本町線菊沢川橋の架替えで諸元をまとめ、橋長21.6㍍(W12.5㍍)、上部形式をプレテンション方式PC単純床版桁に決めた。下部工は杭基礎逆T式橋台2基。着工に向け用地補償を継続するほか、分水堰の設計を予定。秋山川は下流部の護岸工70㍍と排水樋門2カ所の工事を発注。2カ所を統合する新設の取水堰は設計をまとめ、20年度の工事に備えていく。
3・4・3赤見馬門線1410㍍は、東西で交差する3・5・201高萩村上線(佐野環状線)を含め延べ1780㍍を改善。現状2車線から北進1車線・南進2車線の3車線に再編するもので、今年度は道路詳細設計とともに、冠水被害を防止するため南側に新設する調整池の詳細設計を予定した。
足利市の砂防事業のうち和田耕地沢は、堤高3.5㍍、堤長41.4㍍の重力式不透過型堰堤とし、構造協議を行い諸元を固め20年度以降の工事に備える。西宮二号沢堰堤は、諸元を確定する詳細設計とともに用地測量に着手、20年度の用地補償に備えていく。
293号は田所工区550㍍のバイパスとともに、助戸新山工区300㍍の工事進ちょくを図る。現道拡幅と既設の足利市道を16㍍に拡幅し国道に振り替えるもので、両側に歩道3.5㍍を確保する。
交通安全施設整備は、足利市が新規の野田多々良停車場線・久野小前と名草小俣線・名草中町、継続の中野福居線・筑波小前中、同・御厨小前、佐野市は飛駒足利線・飛駒小前、秋山葛生線・豊代、作原田沼線・堀口などで用地補償や舗装、歩道工を進めていく。
渡良瀬川の橋梁補修では、竜舞山前停車場線鹿島橋と佐野太田線川崎橋の工事を継続。鹿島橋は橋長302.2㍍で、上部形式が鋼6径間単純合成箱桁。工事は橋面防水や舗装修繕、伸縮装置更新、塗装などとし、発注見通しでは伸縮装置を第2、塗装・断面修復を第3四半期に発注。川崎橋は橋長389㍍で、上部形式は3径間と4径間の連続非合成鋼桁。工事は断面修復や伸縮装置更新、高欄の取替えなどで、発注見通しでは断面修復・防護柵工を第2四半期に発注する。