矢板土木19年度事業概要 矢板那須線泉工区に着工 63カ所で32.9億円投入
[2019/9/5 栃木版]
県矢板土木事務所は、2019年度の事業概要と実施予定箇所をまとめ、国庫・交付金と県単を含め63カ所に32億9000万円を投入する。内訳は、道路街路事業が43カ所24億9000万円、河川とダム・砂防事業は20カ所8億円。交付金新規の今市氏家線大久保工区は1480mについて片側歩道2.5mを確保するため用地補償に着手。矢板那須線泉工区は南側から着工、口開けの工事として付替え水路250mを発注。さくら市の五行川410mの改修は、氏家南部第1堰の上下部工や護岸工などを実施、河床低下の変化を見据え293号五行川橋の架替えの必要性を検討する。国道408号宇都宮高根沢バイパスは、3期工区1300mで町道2カ所の函渠工や付替え水路のトンネル工を発注する。 =2面に市町別事業実施予定箇所
国庫を見据えた県単の道路事業のうち、上高根沢氏家線櫻野工区は、大田原氏家線の293号から南進区間について、既設のさくら市道U1-13号を約1.5km拡幅改良し、U1-17号まで延伸。今年度は路線測量と土質・地質調査を実施。計画では、幅員11mに拡幅し片側に歩道2.5mを確保する。
宇都宮向田線上高根沢工区は、上高根沢小学校の通学路となっている旧道分岐から合流部までの2100mについて、幅員11mに拡幅し、同小学校が立地する北側に歩道2.5mを確保する。今年度は道路詳細設計に着手。区間内の野元川は側道橋か、ボックスで渡河するのか、同設計で検討していく。
矢板市の道路事業のうち、矢板那須線泉工区は現道東側に並行してバイパス2700mを整備する。南側から工事を推進する計画で、年内を目途に付替え水路工を発注する予定。
県民の森矢板線は、矢板北スマートICへのアクセス路として、終点部の矢板那須線交差点から東北自動車道東側付近までの狭小区間600mについて10mに拡幅、片側に歩道2.5mを確保する。同区間の江川橋は橋長11.5mのボックス工で今年度工事に着手。中川橋は32.5mのプレビーム合成桁とし、上下部工を継続で施工するほか、護岸工や高欄、舗装工などを発注する。同県道長井II工区530mは、狭あい箇所の改善に向け道路と付け替える宮川の詳細設計を継続し、整備計画を固めていく。
街路事業の片岡西通りは、未開通区間の工法を切り土法面から道路全体を覆う函渠工に変更する都市計画決定を経て、用地補償、工事発注に備えていく。
さくら市の道路事業のうち佐久山喜連川線早乙女工区700mは、両側に桜並木を植栽(W5m×2)し、片側に歩道2.5mを確保、全幅を20.5mで計画した。拡幅に伴い盛り土を行い、歩道と植栽スペースを確保。区間内で交差する蒲須坂喜連川線ボックス工(W10m×H5.6m)は東側盛り土区間約3mを継ぎ足し、盛り土法面部分をウイング型に擁壁で補強する工法に決めた。工事に向け、今年度は用地補償・物件調査を実施する。
塩谷町の道路事業のうち、新規の今市氏家線大久保工区1480mは、片側に歩道2.5mを確保。歩道未設置区間が280m(1工区)と1200m(2工区)に分散しており、2工区については自転車通行帯を配置するため10.5mで計画、1工区は10mとした。今市氏家線風見工区2260mと宇都宮船生高徳線道谷原工区1400mは用地補償や舗装工の進ちょくを図る。
高根沢町の道路事業のうち408号バイパス1300mは、農業用水路のトンネル227mを北側からのNATM工法に決め、今年度末に一般競争で公告する見通し。北側の路体盛土区間で町道562号線と同563号線のボックス工も一般競争を適用、今年度の発注を見込む。
河川事業では、さくら市の五行川410mの改修に伴い区間内の氏家南部第1堰を改築。両岸から取水する転倒式のラバー堰に決め、上下部工を継続で施工。同区間の293号五行橋の架替えについては、堰改築や本川の改修等で河床が低下し河積が確保される見通しとなったことから、現在の橋梁下の河川幅で計画流量を流下できるか、再調査を進めていく。
砂防事業のうち矢板市幸岡の西小学校沢は、堰堤工1基の堤高を5m、堤長は96mの不透過型に決め、今年度は工事用道路100mの工事を発注。塩谷町の天頂上沢は堤高6m、堤長48.5mの不透過型とし、地盤改良工を第3、堰堤工は第4四半期を予定した。
ダム事業では、西荒川ダムのゲート設備の修繕工事を第3四半期に一般競争で発注する。