市立学校改修に24億円 市住の計画修繕も(千葉市補正予算)
[2019/9/3 千葉版]
千葉市(熊谷俊人市長)は2日に会見し、6日に開会予定の市議会9月定例会に提出する補正予算案を明らかにした。一般会計は32億7,500万円を追加し、総額を4,652億6,400万円とする。増額の主因は、外壁やトイレなど、市立学校施設の改修費で、延べ18校で計画しており、これらに小・中・高等学校合わせて24億2,850万円を計上した上で、全てを繰越明許に設定し、2020年度にかけて実施する。
学校施設の改修費の計上は、国庫補助金の計上に伴うもの。施設の計画保全と機能改善を図るのが目的で、改修費の内訳は小学校が6億5,960万円、中学校が15億3,850万円、高等学校が2億3,040万円。外壁改修は小学校2校と中学校2校、トイレ改修は小学校5校と中学校8校、高等学校1校でそれぞれ計画しているという。
学校関連ではこのほか、学校での「働き方改革」の取り組みの一環として、閉庁時間帯の電話に対応するための自動応答電話を、市立学校全校に設置するため、980万円を計上する。設置校数は小学校111校、中学校55校、高等学校2校、特別委支援学校3校となっている。
市立施設の改修では学校以外にも、市営住宅の計画修繕に4億4,000万円を盛り込むとともに、繰越明許に設定する。学校と同様に国庫補助金の決定に伴うもので、給水設備の改修を4団地で予定しているほか、住戸改善は80戸、屋上防水工事は1団地でそれぞれ予定している。
市も建設費を負担する稲毛海浜公園の民間活力の活用による施設リニューアルについては、海に伸びるウッドデッキの整備期間が延長されることとなり、これまで20年度までとしていた債務負担行為を21年度までに延長した上で、あらためて限度額を5億2,600万円とする。同事業についてはワールドパーク連合体(美浜区)が主体となり、白い砂浜や新バーベキュー場、後半には温浴施設やグランピング施設、プールのリニューアル工事が進められている。
建設関連ではこのほか、先に公表された「千葉公園再整備マスタープラン」に基づき、同公園の再整備を推進するため、照明設備などといった野球場の機能を、完成した蘇我スポーツ公園に集約するため、9,800万円を計上するとともに繰越明許とする。
具体的には、19年度末で廃止とする千葉公園野球場の照明等撤去工事を発注する一方、蘇我スポーツ公園フクダ電子スタジアムに照明設備を整備するために実施設計を委託する。供用開始は21年度を予定している。
また、慢性期の医療・介護ニーズを併せ持つ高齢者の生活の場を確保するため、介護療養型老人保健施設1カ所を介護医療院に転換するため、費用の全額となる8,137万円を計上する。
今回の一般会計の補正案ではこれらに加え、道路整備事業費2億7,000万円、橋りょう維持工事1億5,000万円を新たに繰越明許に設定する。
一般会計以外では、競輪事業特別会計で、今後の施設改修などに備え、新たに創設する競輪事業施設整備基金に9億3,820万円を積み立てる。また、動物公園特別会計では「アフリカ平原ゾーン施設整備事業」について、3億5,475万円を繰越明許とする考えだ。