建設技術研で予備設計 国道108号/石巻河南道路の整備(仙台河川国道)

[2019/8/29 宮城版]
 国土交通省仙台河川国道事務所は、国道108号石巻河南道路の予備設計業務を建設技術研究所(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。同業務は件名が「石巻地区道路設計図等作成業務」で、27日に一般競争入札を開札し、同社が1812万円で落札。履行期間は2020年2月28日まで。
 石巻河南道路は、石巻市街地で国道108号と国道45号が交わる丸井戸交差点から、旧河南町で国道108号と広域農道が交わる北村交差点までの延長約10kmを対象に、地域高規格道路として整備を計画している。既存の国道108号を拡幅改良、またはバイパス化して整備する方針だ。
 道路整備に向けは、2017年度から計画段階評価を進めており、昨年度は道路利用者や沿線企業などに対し石巻河南道路の必要性などをアンケート調査した。調査結果は八千代エンジニヤリング(東北支店・仙台市青葉区)に委託してとりまとめ作業を行っている。
 八千代エンジニヤリングに委託したのは「宮城管内道路整備計画検討業務」で、石巻河南道路の概略ルート構造の検討などが含まれる。同社には以前、計画段階評価に向けた概略検討業務も委託したことがあり、その続きとして概略設計の精度を上げる。履行期間は20年2月28日まで。
 建設技術研究所に委託した道路設計図等作成業務では、概略設計を基に石巻河南道路の予備設計と、ダイヤモンド型インターチェンジ(IC)の予備設計などをまとめる。ICの設置場所は想定段階でまだ明らかになっておらず、計画段階評価を進める中で対象位置を固めることになる。
 石巻河南道路の計画段階評価は、東北地方整備局が社会資本整備審議会道路分化会の東北地方小委員会を開き、学識経験者らと協議する。会合はこれまでに1度開かれており、早ければ次回会合でルート帯案を示す可能性がある。
 国道108号は、東北地方の太平洋側と日本海側を結ぶ東西幹線道路。歩道のない通学路区間や渋滞発生区間がある一方で、物流機能や周遊観光、病院への救急搬送を担う道路として役割が重要視されている。石巻河南道路は、石巻市と山形県酒田市を結ぶ東北横断ルートの一部として、地元などから早期整備の要望が出されている。

建設技術研を特定 交通安全対策プロポ

 同事務所は、「宮城管内交通事故対策検討業務」の簡易公募型プロポーザルで、建設技術研究所を受託候補者に特定した。今後に同社と契約を結ぶ。履行期間は20年2月28日まで。
 この業務は、交通安全対策の一環で、事務所管内の交通事故発生要因を分析するとともに、交通事故対策を検討する。具体的には、交差点3カ所の予備設計や、新規事業化の資料作成、逆走防止対策関係の資料作成、事故データ収集・とりまとめなどを行う。

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