矢板土木の上高根沢氏家線 市道拡幅し1.5km南進 今年度路線測量や土質調査
[2019/8/29 栃木版]
県は、さくら市で主要地方道大田原氏家線の終点部となっている国道293号から南進区間の検討で、既設の市道U1-13号を約1.5km拡幅改良し同U1-17号まで延伸することを決めた。整備は一般県道上高根沢氏家線櫻野工区として事業化を予定しており、県矢板土木事務所によると、今年度は路線測量と土質調査を発注する見通しを示した。路線測量の成果をもとに地元説明会を開き、2020年度にも詳細設計に移行していく見通し。
現在のU1-13号は、歩道がない幅員6m(車道2.75m×2)に、両側の農地との間は用水路が流れ、用水路と道路との間の路肩幅が1.15m(平場0.9m+路肩0.25m)。
計画では、幅員11mを確保し、車道は6.5m(3.25m×2)で、片側に2.5mの歩道を設置。車道と歩道との間は自転車専用通行帯1m、歩道のない車道側にも自転車の通行を考慮し、路肩1mを配置。加えて、農地との間には両側に保護路肩を0.5m確保する。延伸区間の市道両側は水田などの農地が広がっており、農作業等で利用する農地への車両乗り入れ通路は確保するとした。
大田原氏家線の南進区間の検討は、氏家地区において渋滞する293号への流入量を抑制し、宇都宮方面への新たなルートを検討してきたもの。
293号では、大田原氏家線交差点や上高根沢氏家線交差点等への交通集中が見られるほか、4号に合流する川岸交差点で慢性的な渋滞が発生している。
また、上高根沢氏家線と国道4号との間で、293号がJR東北本線をアンダーパスする氏家アンダーは、豪雨時に冠水の危険性が指摘されており18年度には、上下線2カ所にエアー遮断機の設置工事を実施している。
県は13年度、同県道から293号などを経由して、那須烏山方面への東進、宇都宮方面への西進、あるいは同交差点を直進し市道U1-17号線を利用してグリーンライや上高根沢氏家線、4号などに流入する車両の流れを調査。同県道を南進する車両が、どの方向への交通量が多いか調査したもので、交通流を見ながら南進整備の必要区間を試算した。
17年度にはルート選定業務を委託し、複数案を検討してきた。その結果、既設のU1-13号を県道基準で整備し、U1-17号まで延伸するルートを確定した。ルート選定業務は、富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当している。