教育センター跡地解体に設計費 116億円を追加 9月補正案(宮城県)

[2019/8/28 宮城版]
 宮城県は8月27日、県議会9月定例会に提出する補正予算案を発表した。一般会計を116億円余り増額するなど、総額で116億3617万円を追加する方針。旧教育研修センター(仙台市青葉区)の既存施設の解体に関し、設計業務の委託料などを計上した。学校法人が特別支援学校を設立することに伴い、老朽化した建物を取り壊す。
 宮城県は県議会6月定例会に補正予算案を提出しなかったため、補正予算案が編成されたのは本年度初。
 一般会計は116億2767万円を追加し、総額を1兆1218億9831万円とする。前年同期比で0.3%減(38億9921万円減)と、ほぼ前年度並みの水準。これに公営企業会計の追加予算案分850万円を合わせ、全会計の19年度総額を1兆6073億3402万円とする。前年同期比で0.6%減(95億4383万円減)。
 一般会計の普通建設事業費は99億8445万円を追加し、19年度の累計を2208億7971万円とする。復興関連道路整備費12億2466万円や河川改良復興費15億8489万円などの経費が追加され、同9.2%の増加(186億9400万円増)となる見込み。
 青葉山にある旧教育研修センターの解体設計の委託料には、742万円を計上した。宮城県は2013年に閉鎖した同センターの跡地1万4300平方mを、三幸学園(東京都文京区)に貸与する。同園は軽い知的障がいがある生徒が後期中等教育(高校に相当)を受けられる特別支援学校の高等部(高等学園)を設立する。
 センターの跡地には老朽化した建物12棟(延べ6968平方m)が残っている。このうち、同園が借り受けない10棟(延べ5633平方m)を宮城県が解体する。年度内に解体設計を固め、20年度に解体工事を発注する。
 落雷によって電気設備が破損した石巻北高校飯野川校の災害復旧には、3340万円を計上。夢メッセみやぎの消防設備更新には、2765万円を計上した。
 このほか、漁港施設の機能強化に関し、工事費など1442万円を計上。合わせて46億5100万円の債務負担を設定した。杭の腐食によって一部が倒壊した塩釜漁港の東防波堤を復旧する。渡波漁港の用地もかさ上げする。
 宮城県議会9月定例会は9月3日に開会する。

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