人材不足が浮き彫り 「地域の守り手」アンケート(東日本建設業保証千葉支店)
[2019/8/27 千葉版]
東日本建設業保証が、今年1月に地域建設業者に対して実施した「地域の守り手アンケート」で、管轄23都県それぞれにデータを抽出してまとめられた内容が26日までに明らかになった。本県でも技術職はもちろんのこと、営業職や事務職を含めて人材不足が浮き彫りとなっているほか、これらが事業継承問題にも影響、具体的な方針が定まらない企業が多いことが分かった。
同調査は、東日本建設業保証の子会社である建設経営サービスが結果を取りまとめ、3月に公表していたが、以降到着分も含めて再集計。対象は資本金1億円以下の1,413社とし、このうち688社から回答を得た(回答率48・7%)。
2018年度(18年4~12月)についてみると、人材確保の状況について、全体では「採用できた」としたのは206社(29・9%)となり「採用できなかった」の225社(32・7%)、「採用予定がなかった」の232社(33・7%)を下回った。
採用できた職種別の人数についてみると「技能労働者」が226人(44・5%)でトップ。「技能者」が195人(38・4%)で続き、営業職(27人)、事務職(60人)を大きく上回った。
年代別では「20代とそれ以下」が179人(38・0%)と最も多く、40代(102人)、30代(87人)と続くが、50代(54人)、60台(49人)と、高い年齢世代の入職も少なくないことが分かった。
また、18年度は採用希望人数が全体で728人だった一方、採用できたのは423人で、充足割合は58・1%。さらに離職者は84人と19・9%だった。なお、17年度は充足割合が53・1%、離職割合が37・9%だった。
従業員の過不足感については、技術者が「不足」「やや不足」と感じているのが合わせて66・7%となり「ちょうどよい」(20・3%)を圧倒。技能労働者も「不足」「やや不足」が計67・3%となり、営業職、事務職を含めて「過剰」と回答したのはほぼ皆無だった。