排水機場や排水路診断 江合川地区/保全対策の検討公告(北上土地改良)
[2019/8/23 宮城版]
農林水産省北上土地改良調査管理事務所は、江合川地区の田尻川排水機場や田尻川幹線排水路など農業関連4施設について、機能診断調査を行い、機能保全計画を策定する。21日には機能診断調査業務の一般競争入札を公告しており、9月4日まで参加申請書と技術提案書、同18~24日に入札を受け付け、同25日に開札する。来年度以降は、必要に応じて同計画に基づく対策工事を進める見通し。
業務対象の施設は、田尻川排水機場、涌谷西排水機場、田尻川幹線排水路、涌谷西幹線排水路の4施設。江合川地区は、大崎市と涌谷町、美里町にまたがる水田地帯で、1993年~2007年の国営農業水利事業によってこれらの施設が造られた。
田尻川排水機場は、口径1000mmと同1200mmのポンプが2台ずつ備わっており、排水能力が毎秒8.87t。建物はRC造で建築面積が495平方mの規模。涌谷西排水機場は、同1500mmのポンプが3台設けられており、排水能力が毎秒14.31t。建物はRC造で建築面積が472平方mの規模。
田尻川幹線排水路は、連接ブロック護岸でできており、延長が4.1km。下幅が12m、上幅が20.7mの開渠となっている。涌谷西幹線排水路も連接ブロック護岸でできており、延長が0.8km。
21日付で公告した業務では、これら4施設の機能診断調査を実施し、機能保全に必要な対策工法を想定した上で、機能保全計画を作成する。履行期間は2020年2月28日まで。国営造成水利施設ストックマネジメント推進事業の一環で委託する。
入札の参加資格は、東北農政局から測量・建設コンサルタント等がA等級で建設コンサルタントの資格認定を受けていることなど。総合評価で落札者を決める。
同事務所は2015年度に、田尻川排水機場や涌谷西排水機場、田尻川幹線排水路、右京江幹線用水路の機能診断調査業務を日化エンジニアリング(東北事務所・仙台市太白区)に委託したことがある。その時は老朽化の度合いや内容を調査したのみで、機能保全計画までは作成していなかった。今回は当時の業務成果を基礎資料にして保全計画の作成に生かす。
江合川地区ではこのほか、昨年度に三丁目頭首工の耐震性能照査業務を内外エンジニアリング(東北支店・仙台市青葉区)に委託している。三丁目頭首工や右京江幹線用水路の詳しい機能診断業務は、今後に別途委託する予定だ。