運動施設5カ所整備 計画策定の支援委託へ(気仙沼市)
[2019/8/1 宮城版]
気仙沼市は、社会体育施設5カ所の整備計画を策定し、整備内容や優先順位、スケジュールなどを盛り込む。対象となるのは、大震災後に仮設住宅を設けて使えなくなっていた市営野球場や、新たに整備する復興市民広場など5施設。7月31日には計画策定支援業務の一般競争入札を公告した。21日に開札する。年度内の策定完了に向け、現況把握や概算工事費の算出などを行ってもらう。
計画対象の5施設は、市営野球場、市営テニスコート、市民グラウンド、復興市民広場、中央公民館南広場。復興市民広場を除く4施設は、大震災前からあったが、仮設住宅を建てるなどして利用できなくなっている。
市は2015年度に運動施設あり方検討委員会を立ち上げ、震災で使用できなくなった運動施設の復旧方針や利活用、新たな復興市民広場の整備方針などを検討。16年度には同委員会から提言を受けている。この提言を踏まえた上で整備計画を定める。
下八瀬地区の市営野球場は、センターが120m、両翼が90mの大きさ。客席数は、メインスタンドが560人、内野の固定席が522人、自由席が1800人、外野の自由席が3600人。照明設備も備えている。
仮設住宅は昨年度に撤去され、県がグラウンドの復旧を進めている。大震災の影響でスタンドのコンクリートにひび割れやずれが起きている。バックネット裏の内部には雨漏りがするほか、天井や壁などに塗装の剥がれが見られる。
昨年度は、災害復旧改修設計業務を大和田建築設計事務所(気仙沼市)に委託。ただ、災害復旧だけでは直しきれない部分があるため、どこまで手を付けるか明確にする。
赤岩牧沢地区の市営テニスコートは4面を備えていたが、仮設住宅が建てられた。現在は仮設の撤去を進めている。以前はハードコートだったが、同委員会からは砂入りの人工芝にすることが提言されている。
笹ケ陣地区の市民グラウンドは面積が約1haで、仮設住宅が建っており、来年度に撤去される見通し。
復興市民広場は面積が5.2haで、内の脇2~3丁目の大川左岸沿いに整備している。多目的広場や小広場、72台分の駐車場、園路、あずまや、トイレ、水飲み場、ベンチ、照明などを置く計画。造成中の段階で今後に上物施設を整備する。
中央公民館南広場は、南気仙沼地区の土地区画整理事業地内に同公民館を移転新築するため、その隣の用地2.1haに多目的広場を再整備する方向で検討している。
計画策定支援業務では、地区別カルテや整備計画書を作成する。履行期間は20年3月31日まで。入札の参加資格は、県内に事業所を置き、登録業種が建設コンサルタント業務(都市計画と地方計画部門かつ施工計画・施行設備、積算部門)であることなど。