ほ場設計を9月公告 栗原の津久毛地区159ha(県北部振興栗原)
[2019/7/31 宮城版]
県北部地方振興事務所栗原地域事務所は、本年度の新規事業として、栗原市の津久毛地区でほ場整備を進める。受益面積は365.7ha。このうち、本年度は159.6haの区画整理実施設計業務を委託する。同事務所によると、実施設計業務は県農政部農村整備課が9月に一般競争入札を公告する見通し。
津久毛地区は、北上川水系三迫川の流域に位置する水田地帯で、現況の農地が10a区画となっている。農業競争力強化農地整備事業で標準区画を1haに大区画化し、農道や排水路、用水路などを整備し直す。地区内の幹線排水路(源太郎堀)も新たな区画に沿って直線に配置し直す。
整備計画では、道路が延長30km、用水路が延長23.5km、揚水機場が2カ所、源太郎堀を含む排水路が延長30.9km、暗渠排水が365.7haとなっている。
道路は幅員5mを確保し、うち3~4mを砂利敷きで仕上げる。用水路は主にパイプラインを用い、一部でベンチフリュームを導入する。排水路は源太郎堀の延長1.9kmが張りブロックで、残りが排水フリュームとなる。源太郎堀のサイズは、最大で底幅が3.2m、天端が8m、高さが1.7m。
8月に入札公告を予定しているのは、区画整理に向けた最初の実施設計業務で、対象面積が159.6ha。源太郎堀の実施設計も含む。概算業務規模は1000万円以上。履行期間は約6カ月。
残る206.1haの実施設計業務は、来年度以降に委託する。区画整理の事業期間は2019~26年度の8年間。総事業費は72億5900万円を試算している。基本計画作成業務は、16年度と17年度に渡工測量設計(栗原市)に委託した。
区画整理に当たっては、土地改良事業計画を8月7日まで栗原市役所で縦覧している。これに対して特に意見などが出なければ、実施設計の入札手続きに入る。
同事務所の新規事業ではこのほか、栗原市の瀬峰地区でもほ場整備をスタートする。瀬峰地区は受益面積が53haで、事業期間が19~24年度、総事業費が13億2000万円となっている。
瀬峰地区は、北上川水系小山田川の流域に位置する水田地帯で、現況の農地が10a区画。農業競争力強化農地整備事業で1ha区画に整える。
整備計画を見ると、地区内の道路は延長6.5km、用水路が延長6.7km、揚水機場が2カ所、排水路が延長5.1km、暗渠排水が53ha。
本年度は実施設計業務を2件に分け、同事務所が8~9月に一般競争入札を公告する予定だ。区画整理の基本計画作成業務は、16年度と17年度にウイル(同)に委託した。