クマケー建設で新築 気仙沼南町に交流施設 アムウェイ財団ら地鎮祭
[2019/7/27 宮城版]
日本アムウェイ財団(東京都渋谷区、佟嘉楓代表理事)らは26日、気仙沼市南町で「気仙沼アムウェイハウス拓」(ヒラケル)新築工事の地鎮祭を執り行った。新築施工はクマケー建設(気仙沼市、熊谷敬一郎代表取締役)が請け負う。ヒラケルは新たな交流を生み出す商業施設で、8月1日に着工し、12月までの完成を目指す。
同財団は被災地支援を目的に、リメンバーホープ東北支援プロジェクトの一環でヒラケルを整備する。同財団が建物を新築・所有し、完成後の運営をまちづくり会社の気仙沼地域開発(気仙沼市、菅原昭彦代表取締役社長)に委ねる。建設場所の土地は気仙沼市が一部を提供する。
ヒラケルの新築場所は、内湾地区の土地区画整理事業地内で、震災復興を進める気仙沼の新たな「顔」となる場所。敷地面積は1457平方m。建物は木造平屋約500平方mの規模。総工費は2億6000万円を見込む。
建物内には100席程度のコミュニティーホールと、ブリュワリー(クラフトビールの製造・販売)や生鮮品販売など2~3店舗を設ける計画だ。コミュニティーホールにはシアター設備を備える。
同財団と気仙沼地域開発、気仙沼市の3者は、昨年9月に「アムウェイハウスの建設、貸借、維持、管理に関する基本協定」を締結。仮称はスローフードマーケットだったが、「気仙沼アムウェイハウス拓」に決定した。
新築の施工者は12日に指名競争入札を開札し、クマケー建設に落札決定した。新築設計は青土(北海道河東郡音更町、町山一郎代表取締役)が担当。
地鎮祭には、日本アムウェイ財団の佟代表理事や池部カンナ事務局長、気仙沼地域開発の菅原社長、気仙沼市の菅原茂市長、クマケー建設の熊谷社長、青土の町山社長ら約40人が出席。代表者が地鎮の儀などを執り行い、無事の完成を祈った。
菅原市長は「クラフトビールの工場と店ができるということで、気仙沼市にとっても、この内湾地区にとっても新たな挑戦が始まる」と話し、復興のシンボルとして建物が無事故・無無災害で完成されることを祈念した。
熊谷社長は施工に当たり、「内湾の商業施設に関われることが光栄。工期に遅れが出ないようしっかり造りたい」と意気込みを述べた。
中心街で復興に携われることが光栄。安全に施工し、まちの活気になるような建物にしたい。