校舎利用の検討プロポ 小学校改修/月内公告へ準備(女川町)
[2019/7/25 宮城版]
女川町は、女川小学校の校舎利用等検討業務をプロポーザルで委託する。担当課の管財係は、月内にもプロポの手続きを公告する方向で準備している。6月補正予算には、同校の校舎利用等検討業務委託費に950万円を計上した。同業務は既存校舎の改修方法を含めた利活用を検討し、年内に成果をまとめる。来年度には改修の設計や工事を発注したい考え。
同校は、堀切山に新築している小中一貫校が来年7月ごろに完成した後、そちらに移転し、2学期ごろから新校舎で授業などを行う予定。移転後の既存校舎を有効活用するため、検討業務を委託し、なるべくコストをかけない改修方法などを提案してもらう。
既存校舎はRC造4階建て延べ5274平方mの規模。校舎内の一部には、NPO法人が運営している子どもたちの学習サポート施設「向学館」と、町直営の「心のケアハウス」が移る予定になっている。このほか、震災関連資料の保管や倉庫としての利用を考えており、こうした場にふさわしい空間に模様替えする。
町が以前に既存校舎を調査した結果、屋根からの漏水は見られないものの、エキスパンションジョイントの最上部から漏水が見つかっている。外壁は劣化が激しく、クラックも多く発生している。トイレやトイレ前の廊下では、配管類からの漏水と思われる天井染みが散見されている。
同校には校舎以外に、S造平屋1109平方mの体育館、RC造平屋289平方mの給食調理場、RC造で25m×7レーンのプール、木造平屋124平方mのプール付属棟などが建っている。
このうち、体育館は総合運動場のサブ体育館として継続利用する。給食調理場とプールは、解体撤去する。本年度に解体設計業務を委託し、来年度で解体工事を行う見通し。本年度予算には、解体設計の委託費に計490万円を計上している。
町は同校の跡地利用に関する基本計画策定業務を昭和設計(仙台事務所・仙台市青葉区)に委託。学校の敷地内には女川消防署や町立保育所を建設し、区画道路などを整備することになっている。
保育所は、関・空間設計(仙台市青葉区)・石森建築設計事務所(同)JVに新築設計を委託しており、20年度に新築工事を発注する予定だ。