大田原土木の鹿島川整備 明神橋はボックスで 調節池2基に集約し1.7万立方m

[2019/7/25 栃木版]
 県は、大田原市街地を流れる一級河川鹿島川約1kmの改修事業で、上流の調整池は2基に集約し、上池が面積2000平方mで容量が3700立方m、下池は面積6800平方mで容量1万3300立方m。下流端の国道400号神明橋は、ボックス工で架け替える方向で調整していることが分かった。県大田原土木事務所によると、道路の法線を是正するため、施工性などを考慮しボックス工を検討しているなどとしている。

 鹿島川は当初の計画に比べ、改修する河道法線を東に振り、現在はボックスカルバートによる市道橋(L11.8m)の架け替え工事を進めている

 鹿島川の詳細設計はパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)、道路線形を含む橋梁詳細設計は新日本建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当。400号神明橋の架け替えは河川事業、同橋と西側で近接の主要地方道大田原氏家線が分岐する神明町交差点を含む約300mの線形改良と交差点改善は道路事業で実施。同交差点には付加車線を設置する計画。

 鹿島川の改修区間は、市中心部となり河道拡幅による用地の手当てが難しいことなどから、神明橋下流への治水安全度については当初、中央2丁目地先に3基の調節池を位置付けた。調節池により毎秒8立方mを防除するため、容量約1万6100立方m、延べ面積約0.7haを試算。見直しに当たり、調節池でカットする毎秒8立方mは変更せず、2基に集約して用地買収の負担を軽減し、事業のスピードアップを図ったもの。集約した2基の調整池の面積は8800平方m、容量が1万7000立方m。

 400号の線形改良は、神明町交差点から東進し神明橋を通過すると左から右に弧を描く緩いカーブとなっており見通しが悪い。カーブが始まる神明橋がネックとなっており、河川改修に合わせ同橋を架け替え、法線を是正する。調査区間は影響範囲として300mとしており、2017年度から平面図化や中心線測量などに着手した。

 現在の神明橋は、1943年に架設され老朽化。橋長が4.48m、幅員11.8mのRC床版橋で、下部工は重力式橋台2基で構成。鹿島川の改修事業は、16年度の県河川整備計画懇談会で、箒川圏域河川整備計画の変更を了承。箒川圏域では、浸水被害を受けて治水安全度の向上を目的に一級河川鹿島川の未改修の上流部約1kmを計画区間に位置付けたもの。

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