IR誘致へ情報依頼 可能性検討へヒアリング(千葉市)

[2019/7/24 千葉版]
 千葉市総合政策局幕張新都心課は、かねてから検討している統合型リゾート(IR)を市内に誘致するに当たり、その実現可能性を含め事業性やコンセプト、経済的効果など、IR誘致に伴う懸念事項とその最小化に向けた取り組みなど、民間事業者に対して情報提供依頼(RFI)を実施することを23日、明らかにした。参加事業者の登録期間は8月8~22日とし、情報提供書の提出を10月15~28日に求めた上で、11月以降に個別ヒアリングを予定している。

 市ではこれまでに、市内の企業グループからIR整備法を踏まえた事業提案を受け、市内でのIRの可能性について検討を開始。熊谷俊人市長はIRを誘致するかを判断するに当たり、さまざまな情報が必要だとし、同市でのIRの実現可能性について、民間事業者にどのようなアイデアがあるのか意見を聞くため、RFIを実施することにしたという。

 RFIの参加要件は、法人または法人で構成されるグループであることとする一方、市はIRを導入するかを現時点で判断していないこと、さらにIRの導入を保証するものでないことを前提に、IR整備法や施行令に沿うアイデアを提供することを求めている。

 情報を求める項目として市は、幕張メッセを中心とするMICEについて、市の魅力や優位性、課題などのほか、誘致力を向上させる方法としてIRが適当であるかのほか、同市でのIRのイメージについて、そのコンセプトや立地場所、ゾーニング、イメージなどに加え、見込まれるIRの経済的効果、事業性と、一方でギャンブル依存症対策や青少年の健全育成に対する取り組み、マネーローンダリングの防止、反社会的勢力の排除、交通渋滞など生活環境悪化の防止、治安悪化の防止についての取り組みに関する提案も求める。

 市では今回のRFIに当たり、8月27日10時から事前説明会を開催予定で(場所は調整中)、参加申し込みは同8~22日に受け付ける。また、RFIに関する質問も9月24日まで受け付けるとしており、11月以降の個別ヒアリングの結果については、概要をとりまとめて公表するとしている。

 同市ではこれまで「グローバルMICE都市」として、積極的に国際会議や展示会などを誘致。市が今後も地球レベルの誘致力を持つ都市であり続けることは、市やそれを核として広がる圏域経済を維持、発展させていくために必須の要素だとし、誘致力の強化に向けた方策の一つとして、国際会議場や展示施設、魅力増進施設、送客施設などを民間事業者が一体的に整備・運営する「日本型IR」を視野に、市がIRを導入するかを判断するに当たり、情報やアイデアの提供を民間事業者に依頼することにしたという。

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