雨水函渠工を9月発注 南気仙沼地区/工事費に6.4億円

[2019/7/12 宮城版]
 気仙沼市は、南気仙沼地区に延長300mの雨水幹線函渠を整備する。工事費は6月補正予算の追加分で、一般会計に4億3528万円を計上するとともに、2019~20年度で限度額2億1244万円の債務負担を設定した。この合計額である6億4772万円を使って、2カ年で施工する。9月ごろの工事発注を予定している。
 雨水幹線函渠は、サイズが最大1800mm×1500mmのボックスカルバートで、幸町公営住宅の前から敷設し、海の市を超えて魚市場内の既設管路に結び付ける。既設管路との接続部分はボックスのサイズが300mm×400mm程度になる。
 函渠の敷設工事では、同住宅前の市道を開削してBOXを設置し、港町の臨港道路を経て、魚市場の敷地内へと延ばす。敷設場所は、南気仙沼地区で進められている土地区画整理事業の区域外になる。
 同地区では区画整理事業や災害公営住宅の建設など、大震災からの復旧・復興事業に伴って下水道のルートが見直され、排水量が不足すると分かったため、復興交付金を活用して雨水幹線函渠を設けることにした。
 

ポンプ場整備に5.7億円を確保

 同市は公共下水道特別会計の6月補正予算(追加分)で、松崎片浜地区の冠水対策事業に1億3900万円を計上するとともに、債務負担の限度額を4億3190万円に変更した。これらを合わせた5億7090万円は、雨水ポンプ場の建設費に充てる。建設工事は9月ごろに発注する見通し。
 松崎片浜地区は大震災で地盤沈下したため、冠水対策事業で計画排水量が毎秒1.2立方mの簡易雨水ポンプ場と、延長672mの雨水幹線を整備する。
 雨水ポンプ場は、新たに整備する雨水幹線の中間部に、汚水ポンプ井やポンプ設備、電源盤、発電機などを設置する。発電機は上屋で覆う。ポンプ設備は、排水能力が毎秒0.6立方mを2台据え付ける。ポンプ場の基本・詳細設計業務は日水コン(東北支所・仙台市青葉区)に委託した。
 雨水幹線は標準サイズが1.2m×1.3mのボックスで、開削工法により埋設する。工事は年度内に一般競争入札で発注する。発注予定では工期に17カ月、概算工事規模に4億~4億1000万円を設定している。函渠の詳細設計業務は三協技術(仙台市青葉区)に委託した。

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