東レエンジで来月着工 多賀城の新素材工場(TBM)
[2019/7/5 宮城版]
ベンチャー企業のTBM(東京都千代田区)は8月、新素材「ライメックス」を製造する多賀城工場建設工事に着手する。新工場はS造2階建て延べ約7678平方mで石灰石を原料に新素材を製造する。施工者は、繊維など幅広い分野のプラント技術を持つ、東レエンジニアリング(本社・東京都中央区)が建屋建築工事と一括する。2020年9月末完成を目指す。
建設地は、同市八幡一本柳地区で復興事業の造成地の約2.7ha。同社は、2015年12月、市と立地協定を交わしており、土地の賃貸や災害時の基幹産業をバックアップする。新素材は、石灰石から紙やプラスチックの代替えになる自社開発の素材で県内では白石工場に続く2例目。
多賀城工場は、建築規模がS造2階建て延べ約7678平方mで、建築面積は6735平方m。高さは12.8m。当初は年間生産量を白石工場の5倍約3万tを目指し、建築規模に工場の延べ床面積約1万3000平方mで計画していたが、※市場動向を踏まえて将来増築を視野に見直した。
山﨑敦義代表取締役は15年12月の立地協定式で「新素材を使った建築資材の開発にも挑戦し宮城から世界に発信していきたい」と抱負を述べていた。新工場の設計・施工は、東レエンジニアリングが請け負う。同社は東レのグループ企業で、繊維、医療・食品などの分野で製品・サービスを提供する。
市の八幡一本柳地区は、復興事業で新たに造成した産業用地で、事業地のうち、10haに12社が工場や事業所を建設。未着工の藤商事と食肉製造のスターゼン販売は、20年3月までの着工を予定している。