9橋の予備設計 落札 ドーコンや長大ら3社に ダム建設で国道付替え (鳴瀬川総合開発)
[2019/6/29 宮城版]
国土交通省鳴瀬川総合開発工事事務所は、筒砂子ダムの建設に伴う国道347号の付け替えで、橋梁14橋の新設を計画しており、うち9橋の予備設計業務を3件に分け、27日に一般競争入札を開札し、総合評価で落札者を決めた。オリエンタルコンサルタンツ(東北支社・仙台市青葉区)、ドーコン(東北支店・仙台市青葉区)、長大(仙台支社・仙台市若林区)の3社が落札しており、今後に委託契約を結ぶ。
予備設計業務は、筒砂子地区の3橋をオリエンタルコンサルタンツが3420万円、宇津野地区の3橋をドーコンが3350万円、石坂山地区の3橋を長大が2567万円で落とした。予定価格は追って公表する。いずれの業務も2020年3月13日までに橋梁の予備設計をまとめる。
橋長は▽筒砂子地区が280m、95m、73m▽宇津野地区が135m、213m、86m▽石坂山地区が90m、154m、36m──を予定しており、9橋とも山間部の谷などに架設する。
国道347号は、ダムの建設で水没・分断されることから、加美町で延長約9kmを現道より北側の山林に付け替える。これに伴い、橋梁14橋やトンネル2カ所の新設を計画している。
付け替え道路は幅員7mで、概略設計業務をドーコン、予備設計業務をオリエンタルコンサルタンツに委託。道路の詳細設計業務は、延長約9kmのうち、約6.5kmを宇津野地区、筒砂子地区、漆沢地区の3件に分け、11日と19日に一般競争入札を開札して委託先を決めた。
宇津野地区は延長約2.6kmで大日本コンサルタント(東北支社・仙台市青葉区)、筒砂子地区の延長約2.9kmと漆沢地区の延長約1kmは2件ともオリエンタルコンサルタンツが落札した。
付け替え道路の残る延長約2.5kmの詳細設計業務は、来年度以降に別途委託する見通し。
筒砂子ダムは、高さ107m、堤頂長358mの台形CSGダムで、総貯水容量が4560万立方mを計画。洪水調整やかんがい用水の補給、発電などを目的として、鳴瀬川支流・筒砂子川の上流部で加美町字漆沢筒砂子地区に建設する。環境影響評価を進めており、本年度に評価書を作成する。