総合保健医療センターを改修へ 外部や設備 複数年で施工へ(千葉市)
[2019/6/27 千葉版]
千葉市は、千葉みなと駅にもほど近い場所に位置する市総合保健医療センター(美浜区幸町1-3-9)の大規模改修を計画している。2018年度に実施した建物劣化度調査に続き、19年度はその結果に基づく実施設計を進める考えで、業務は7月10日に開札予定の制限付一般競争入札で委託を予定しており、年度内に成果をまとめてもらう。外部や設備の改修などが見込まれる20年度以降の工事については、複数年にまたがる見通しだ。
保健所などが配置されている市総合保健医療センターは、1992年の完成で、RC造地下1階地上5階建て延べ1万5,200平方mの構造・規模(敷地は1万1,831平方m)。81年度に見直された新耐震基準による建物だが、完成から30年近くが経過し、老朽化も進んでいるという。
実施設計業務の入札は、28日まで参加を受け付け、入札を7月2~9日に実施。履行期間は180日間とした。参加資格は市の入札参加者名簿(測量・コンサルタント)で、建築関係建設コンサルタントに登録されている、市内に本店がある者とし、一級建築士の実務経験が8年以上の技術者を配置でき、過去15年間に完成・引き渡しの済んだS造、RC造またはSRC造の建築物の意匠実施設計業務を元請け、履行した実績があることなどとしている。
業務では、外部改修や屋上防水改修などに加え、電灯や動力、監視カメラ、発電、自動火災報知機、受変電設備などの電気設備、給水や排水、給湯などといった機械設備の改修に当たっての設計を盛り込んでいる。追って工事は、建築本体と電気設備、機械設備の3件分離による発注を見込んでいる。
同施設の改修は、市が18年度に策定した「公共施設等個別施設計画」にも計画的保全を図るべき施設として盛り込まれており、同計画通りに18年度は建物劣化度調査を実施するため、同業務を千葉土屋建築研究所(千葉市美浜区)に委託して進めた。内外壁や屋上、設備関連について調査を進め、外壁の赤外線調査や配管のX線診断なども実施している。
同計画では同施設の改修工事費として、8億9,500万円を概算。市内の他の保健施設についてみると、若葉保健福祉センター(延べ4,231平方m)は24年度、緑保健福祉センター(延べ4,218平方m)と美浜保健福祉センター(延べ4,200平方m)は26年度にそれぞれ築後20年を迎えることから、それ以降に改修を検討するなどとしている。
また、中央保健福祉センターは先に中央区役所が移転したきぼーる内に配置されており、花見川保健福祉センターと稲毛保健福祉センターは09年度に完成している。