太平エンジニアリンググループを選定 小中学校の空調整備PFI(八千代市)
]2019/6/13 千葉版]
八千代市教育総務課は、PFI手法(BTO方式)を用いた市立小中学校への空調設備の整備の事業者募集について、6日に審査会を開いた結果、太平エンジニアリング(千葉営業所・松戸市)を代表企業とする企業グループを優先交渉権者に決めた。次点は東海テックグループ。太平エンジニアリンググループは7社で構成され、追って契約し、2020年3月までの整備完了を計32社の会社で目指す。
太平エンジニアリンググループは同社のほか▽ケイハイ(船橋市)▽福井電機(千葉市中央区)▽グローブシップ(東京都港区)▽京葉プラントエンジニアリング(市川市)▽T・S・G(東京都豊島区)▽フロンティアコンストラクション&パートナーズ(東京都港区)──の構成企業6社で構成。
協力会社として市内の▽石上水道▽三葉水道▽長岡工作所▽花島水道▽竹中水道▽松本水道▽追分水道▽八千代リビング設備▽酒井設備工業▽東亜興業▽正雄工業▽宮崎工業▽小林工業▽鈴木電気▽市川電気▽いわい電器村上店▽江野沢電気▽神部電気▽協電工業▽三共電器商会▽東葉電設▽中台電機▽原田電機▽ヤチデン▽米盛電設工業──の25社を抱える。
市では昨夏の猛暑を受け、児童や生徒の体調管理への配慮や、学習環境の向上に向け、小・中学校の普通教室などに空調設備を整備することを計画。対象は普通教室・特別教室・管理諸室合わせて632教室と、特別教室・管理諸室など既存空調設備の更新39教室における空調設備の設計と施工、工事監理、市への所有権の移転、維持管理、空調設備の移設などに加え、既設空調設備155教室に対しては維持管理のみを実施するとともに、これらに付随する関連する一切の業務を委託する。
要求水準書によると、設計に当たっては新たに設置する空調機器の仕様や台数などの決定について、長期間にわたり学校の利用者に快適で健康的な室内環境を提供することに配慮を求めるとともに、各学校の敷地条件の違いにも配慮。機器の設置に当たり教育環境への影響と学校周辺地域への影響に配慮することも求めている。また、室外機は原則として地上に設置し、屋上や外壁などに設置して校舎などに荷重をかけることは認めないとした。
市では18年5月の指名競争入札で、市立小中学校空調設備整備事業PFI手法等導入可能性調査業務を、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(東京都港区)に委託。従来方式とDBO方式、PFI(BTO)方式、リース方式の4つを比較調査した結果、財政負担軽減効果(VFM)などから「BTO方式で空調設備を整備することが最適である」とした。市は財政負担が約6%削減できる見通しだとしている。
この後、早期の設置に向けた国の動きが加速し、学校施設環境改善交付金のめどが立つなどしたことから、各種の手続きを可能な限り短縮、当初の20年9月から同7月、さらに同3月までに整備を前倒しして完了させる方針を固めた。県内では佐倉市や松戸市などでPFI手法を採用した学校への空調設備導入をすでに果たしている。
この過程で、BTO方式の採用に伴う実施方針案の策定などを含む支援業務について、可能性調査に続き、三菱UFJリサーチ&コンサルティングに委託している。