学校トイレ改修に民活 プロポで検討・調査業務(松戸市)
[2019/5/30 千葉版]
松戸市教育委員会教育施設課は29日、市立小中学校のトイレの改修を事業化するに当たり、その支援業務を委託するため、公募型プロポーザルの手続きを開始した。小中学校での学校教育環境向上の一環として、学校施設の老朽化したトイレの整備を実施するのに伴い、早期の整備や財政負担の平準化・効率化を図ることを目的に、整備手法の調査・検討から、事業者の選定支援までを行う。提案上限額には715万円(税込み)を設定した。
プロポーザルへの参加資格は、市の測量・コンサルタントの入札参加者名簿に登録があり、過去10年に完了した業務で、複数の小中学校における機械設備工事のための基礎調査を実施し、民間資金の活用を念頭に置いた概算事業費の算出や最適な事業方式の検討、公募資料案の作成などといった事業者選定に向けた発注支援業務を手掛けた実績などを求めている。
また、3者以内の構成員による共同企業体(JV)による応募も可能で、単体による条件をJVで満たしていることを条件とした。
選定までのスケジュールをみると、質問書を6月4日まで、応募書類は同14日と17日までそれぞれ受け付け。選定委員会(プレゼンテーション)は同26日に開催する予定で、7月2日の選定結果通知を目指している。
業務ではまず、事業方式の検討として、基礎情報の収集・整理や現地調査、整備対象範囲の検討、概算事業費の算出条件の整理と算出などを実施。洋式化する大便器の数量などとともに、洋式化に伴う整備内容(小便器その他の衛生陶器類や内装・配管工事など)について整理。その上で概算事業費を求める。
事業方式については、民間資金を活用するものについて、同事業での適用可否や概算事業費を確認するため、事業者ヒアリングを実施。事業方式別のメリット・デメリットを抽出して各方式について評価。標準的な整備を予定する2校をモデル校として選定し、現地調査とともに、両校での整備対象トイレの配置図、整備前後の衛生器具の平面図・リスト、標準工程表などを作成し、計画書として取りまとめることとしている。履行期限は2020年3月末だが、事業方式の検討結果は今年9月末までにまとめるよう求めている。
この業務は、市立小学校43校、市立中学校20校の計63校が対象。同市での学校施設での民間活力の導入については、空調設備の整備に当たりPFI手法を活用、15~28年度を期間とする債務負担行為を小中学校ぞれぞれで設定するなどして実行した経緯があり、その際のPFI検討調査とPFI事業支援業務は特命の随意契約で、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(東京都港区)に委託している。