クリーンセンターを現地改築 整備基本構想まとまる(南三陸町)

[2019/5/29 宮城版]
 南三陸町は、リサイクルセンターの整備基本構想を策定した。老朽化しているクリーンセンター(戸倉字脇の沢)を、現在の敷地内でリサイクルセンターに建て替えることを盛り込んだ。可燃ごみのストック機能や資源ごみの分別・再利用などといった現行機能は、そのまま新施設でも引き継ぐ考えだ。
 クリーンセンターは、1983年に建てられた。敷地面積は約1.1haで、工場棟や管理棟などで構成。工場棟は地下1階地上3階建てで、地下に灰出し機能、1階に可燃ごみの積み込み場、2階に焼却炉、3階にクレーンなどが備わっている。敷地内にはこのほか、ストックヤードなどがある。
 焼却機能はダイオキシ類の発生が懸念されるようになってから廃止しており、それ以来、可燃ごみを気仙沼市に搬出している。そのため、町内から受け入れた可燃ごみはクレーンやコンベアーなどを使って10t車に積み替えている。資源ごみはプレス機や破砕機などを使って資源化している。
 既存センターの建て替えに伴い、焼却関連の施設・設備は取り除くことになるが、ピットやクレーンなどは残しながら工事を進めることになる見込み。コンベアーやストックヤードも含めた今後の扱いは、引き続き検討課題となっている。
 町は昨年度、リサイクルセンターの整備基本構想策定業務を中日本建設コンサルタント(本社・名古屋市)に委託。構想はとりまとめたものの、当面は大震災からの復旧・復興事業を優先することもあり、建て替えの具体的な手法や着手時期などは明確にしていない。

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