もえぎ野地区に新給食調理場 PFI事業者選定は20年度に(八千代市)
[2019/5/23 千葉版]
八千代市教育委員会は、21日に開札した「学校給食センター東八千代調理場(仮称)PFI事業実施支援業務委託」の指名競争入札で、落札者をエイト日本技術開発(千葉事務所・千葉市中央区)に決めた。落札額は2,336万円(税抜き、予定価格は非公表)で、履行期間は23年3月末まで。今後はPFI手法の導入に伴う実施方針案や要求水準書案の策定に着手する見通しで、市では新施設について、22年9月(2学期)の稼働開始を計画している。
老朽化の進んでいた村上調理場と旧村上第二調理場に代わる、新しい調理場の整備に当たり、これまで整備候補地を検討していた市は、もえぎ野地区への移転を決めた。約9,000平方mの用地の取得も済ませている。
新調理場については、最大配食能力として約6,000食分を想定。既存の村上調理場にはないアレルギー食にも対応できる機能を盛り込む考え。施設の構造や規模などについては、事業者の提案を受けた上で検討する方針だ。
市では年度内にも実施方針案や要求水準書案を策定・公表し、20年度にもPFI事業者を公募・選定する方針。22年9月の新施設稼働後、村上調理場は廃止となる見込みだ。
市の公共施設等総合管理計画アクションプラン(第1期、17年度版)にも盛り込まれていた新調理場の整備に先立ち市は、西八千代調理場をPFI手法により整備・運営しており、今回の東八千代調理場の整備に当たっても、同様の過程を想定している。
市は09年3月、高津調理場など給食センター施設の老朽化や、社会全体の食の安全性への高まりに伴い、市の学校給食の方針と給食センター再配置の考え方をまとめた。09年度には老朽化した高津・村上・村上第二の調理場を統合する西八千代調理場の整備に向け、PFIの導入可能性調査を建設技術研究所(千葉事務所・千葉市中央区)に委託するなどして検討していた。
この結果、PFIの妥当性ありと確認され、10年度には用地および建設事業調査を実施し、11年から12年に用地取得と設計・施工を実施。13年度から新給食センターとして稼動させている。整備・運営の事業者として、東洋食品グループが選定されており、この際のアドバイザリー業務は長大(千葉事務所・千葉市中央区)が担当した。
1976年に供用開始された村上調理場は、S造平屋建て延べ897平方mの構造・規模。約5,000食の配食能力を持っているが、一方で老朽化も目立っていた。東八千代調理場の整備に伴うPFI等導入可能性調査は、18年8月の入札で、エイト日本技術開発に委託していた。