排水機場新設で実施設計 広渕沼機場/事業者選定へプロポ(二期地区の農業水利事業)

[2019/5/21 宮城版]
 農林水産省河南二期農業水利事業建設所は、河南二期(一期)地区の国営農業水利事業で、石巻市広渕地区に広渕沼機場を新設するため、簡易公募型プロポーザルで実施設計業務を委託する。プロポは20日付で続きを公告しており、30日まで参加表明書、6月10~27日に技術提案書を受け付け、7月8日に特定結果を通知する。同機場は排水と揚水の機能を兼ね備える施設で、2021年度以降に新設工事を発注し、2022年度までの完成を目指す。
 広渕沼機場は、排水能力に毎秒5.4立方m、揚水能力に毎秒0.4立方mを確保する。ポンプは口径1200mmを1台、同700mmを2台、同500mmを1台備え付ける。建屋はS造になる見込み。排水は赤井堀排水路、揚水は矢本幹線用水路に結び付ける。既存の広渕排水機場と柏木揚水機場(以下、旧施設)を統合する形で整備する。
 実施設計業務では、機場本体の土木・建築部分と、排水路、用水送水路、旧施設撤去の実施設計を一括してまとめる。履行期間は2020年3月19日まで。
 プロポの参加資格は、東北農政局から測量・建設コンサルタント等がA等級で建設コンサルタントの資格認定を受けていることなど。参加表明書の選定結果は6月7日に通知する。
 広渕沼機場の基本設計業務は内外エンジニアリング(東北支店・仙台市青葉区)に委託した。ポンプ設備の実施設計業務は別途、7月ごろに一般競争入札で委託する予定。
 河南二期地区は、石巻市、東松島市、涌谷町、美里町にまたがっており、受益面積が4707ha。農業水利事業では、既存の排水機場4カ所を統合し、新たに広渕沼機場と中区機場の2カ所を整備するほか、揚水機場4カ所、用水路4路線、排水路3路線、水管理システムなどを改修する。
 事業期間は2016~27年度の12年間を計画。当面は22年度までの1期整備を進める。

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