西側から再整備に着手 小塚山公園 今夏にも工事発注(市川市)
[2019/5/16 千葉版]
市川市公園緑地課は、北国分3丁目地先にある小塚山公園の拡張に向け、今夏にも工事を発注し、着工する考えだ。事業は2カ年で進め、2019年度は全体約1・9haのうち、西側エリア約1・2haの再整備を進める考えで、広場や園路、パーゴラなどの設置を進めるのに並行し、今秋には植栽工事も別途発注。20年度は東側部分にも着工して完了させたい方針でいる。市ではこのほか、未取得部分の用地買収や、既存の小塚山公園との接続に向けた連絡橋(エコブリッジ)の整備に向け、道路管理者である国とも調整を図る。
拡張部分の設計については、16年度に基本設計をあい造園設計事務所(東京都杉並区)、18年度に実施設計をニュージェック(千葉営業所・千葉市中央区)にそれぞれ委託している。
これまでにまとまった設計によると、公園内部に谷津田の畦畔(けいはん)沿い用水路をイメージした流れ込みや池、子どもの遊び場となる斜面芝広場、地域イベントに対応できる多目的広場、雨水調整機能を持つ緩斜面の広場、8台分の駐車場と駐輪場、谷津田の上部をイメージした野草園・花壇・参加型菜園、湿性花園などの整備を計画する。
市では、「どうめき谷津」と呼ばれる地区の再整備に当たり、自然や歴史といった区域の特性を踏まえたものとすることや、コスト、維持管理を含む主要施設の内容・規模を検討、外環道など関連事業への配慮、既設水路に配慮した造成などに加え、北側に隣接する「いなりざく公園」内にある、北総鉄道が管理する栗山トンネル排水ポンプから排水される湧水を流れに活用する計画であることから、公園までの管路や、それを受けるために園内にマンホール形式ポンプ場も設置する。
同公園の拡張は、堀之内貝塚公園との連携とともに、都市部での自然の減少と市民の緑に対する関心の高まりに対応、環境活動やレクリエーションなどが楽しめる、原風景を持つ特色ある公園づくりが目的。
整備に向けては01~02年度、近隣自治会から参加者を募ったワークショップ「どうめき谷津の公園づくりを考える会」で、拡充予定地の整備などについて検討。03年度には、公園面積拡大やその種別を近隣公園から地区公園に変更するなど地区計画を変更した。
16年度にはワークショップの「小塚山公園拡充予定地の整備を考える会」で、4回にわたり拡充予定地の基本設計について検討。17年度は測量業務を空間情報サービス(千葉市中央区)、地質調査を川崎地質(千葉事務所・千葉市中央区)に委託するなどし、用地の取得率は18年度末で約88%となっている。