DB採用想定し発注へ 新庁舎基本設計プロポ(八千代市)

[2019/4/27 千葉版]

建て替えが図られる現在の本庁舎(旧館(手前)と新館)

建て替えが図られる現在の本庁舎(旧館(手前)と新館)

 八千代市庁舎総合整備課は26日、新庁舎の建設に向けた基本設計業務を委託するため、公募型プロポーザルの実施要領などを公表した。これまでの検討内容や、3月に策定した市の庁舎整備基本計画を踏まえ、新庁舎の建設工事に必要な基本設計をまとめる。履行期間は2020年3月末までで、業務の委託上限額には1億0,100万円(税込み)を設定した。市では7月上旬にも契約候補者を選定したい考えだ。24年度の新庁舎開庁を目指す

 プロポーザルの参加に当たっては、市の入札参加者名簿に登録があり、09~18年度に地方公共団体が発注した延べ1万平方m以上で、免震構造の都道府県の庁舎または市区町村の庁舎の新築に伴う基本設計または実施設計を完了させた実績などを要件として求めている。

 参加表明書と質問は5月17日まで受け付け。参加資格の確認結果通知は同22日に予定し、その後、企画提案書を6月12~19日に受け付けた上で、ヒアリングは7月2日に予定している。

 企画提案に当たっては▽過去に設計した庁舎の経験から学んだこと▽市庁舎整備基本計画の趣旨を踏まえた市にふさわしい庁舎▽新庁舎建設時の仮設計画及び来庁者用駐車場の確保──についてを、それぞれテーマとする内容を盛り込むことを盛り込んでいる。

 新庁舎の建設工事について市は、事業手法として設計・施工一括発注方式(デザインビルド、DB方式)を採用する予定であるとしており、このため、基本設計業務の受託者は、後のDB方式による入札に参加できないとする一方、業務の取り組み姿勢や履行状況などを考慮した上で、DB方式採用に伴う要求水準書の作成支援業務や、建設工事に当たっての監理業務を随意契約する方針であることを示している。

 新庁舎は、既存庁舎の建つ敷地とともに、新たに取得する北側の用地を含めた2万5153平方mの敷地内で、既存庁舎の北西側に整備する。新たな本庁舎は、5階建て程度で規模を約1万8500平方mとした上で、RC造やS造など構造面では耐震性や維持費、建設コストを考慮して選定するよう求めた。また、完成後の既存庁舎の解体工事を除き、着工から21カ月以内での完成が可能な工程となることを条件としている。また、本庁舎のほか平屋建て延べ約800平方mの倉庫棟の設計も含めている。

 現在の敷地内には、本庁舎の旧館(69年完成、RC造地下1階地上5階建て延べ4,650平方m)と新館(76年完成、SRC造地下1階地上6階建て延べ5,694平方m)、別館(86年完成、RC造4階建て延べ1,693平方m)、第2別館(91年完成、RC造2階建て延べ779平方m)、市福祉センター(83年完成、RC造6階建て延べ2,477平方m)などの建物があり、このうち旧館と新館は解体するとともに、別館は他の公共施設として利用、第2別館については改修・増築した上で、上下水道局舎として活用を図る予定でいる。市福祉センターについては現状のまま利用する。

 同庁舎の整備についてはこれまでに、庁舎整備手法等検討調査業務をパシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)に委託。この後、基本計画の取りまとめを梓設計(東京都品川区)が支援したほか、オフィス環境整備現況調査をイトーキ(千葉支店・千葉市中央区)が手掛けるなどした。

 既存庁舎についても市は、新庁舎完成までに暫定補強を施す考えで、実施設計を桂設計(東京都新宿区)に委託するなどしている。

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