新焼却工場で基本構想 30年度までの稼働目指す(松戸市)
[2019/4/20 千葉版]
松戸市廃棄物対策課は2019年度から、新たな焼却工場を建設するに当たっての基本構想づくりに着手する。業務は5月21日開札予定の制限付一般競争入札で委託する予定で、手続きを進めている。履行期間は20年6月末までとし、年度をまたいで策定作業を進める。予定価格には1,711万円(税抜き)を設定。最大3工場体制で可燃物の処理を進めていた同市で、新たな焼却施設の建設適地の条件や事業手法などを調査、既存工場が稼働の限界を迎えるとされる29年度以降に稼働する新工場の建設を目指す。
市では一般廃棄物中の燃やせるごみなどを、現在は1995年完成の和名ケ谷クリーンセンターで処理しているが、同施設も老朽化が進んでおり、18年度から基幹整備事業を2カ年で進めているほか、六和クリーンセンターは解体工事中で、跡地にはリサイクルプラザ(仮称)を建設予定。残る松戸市クリーンセンターも老朽化に伴い、20年3月末での閉鎖が決まっており、市内で処理しきれなくなる可燃ごみは、20年度から市外搬出して処理するため、資源リサイクルセンターの一部を解体し、ごみを積み替える中継施設を建設中となっている。
新焼却施設について市は、既存の和名ケ谷クリーンセンターが、環境省が示した施設の寿命を迎える30年度まで長寿命化を図る一方で、これらに代わる新たな焼却工場の整備に向け、建設地の立地条件やごみの計画処理量や質を想定。基本方針を設定した上で、処理市システムの検討や事業方式などを整理する。
具体的には同市でのごみ処理に伴う現状と課題を整理した上で、人口や排出量の将来予測を踏まえた処理体系をまとめる。建設地の立地条件や施設整備にあたっての法規制、車両の搬出入条件などといった基本条件を整理し、ごみ処理量・質の設定、必要面積の算出や建設用地の検討とその概要の取りまとめに加え、整備する工場棟や計量棟、管理棟などといった施設の配置計画と動線計画、機械や電気計装設備の計画などをまとめるほか、公設公営や公設民営、民設民営などの事業方式の特徴と実績などを整理。稼働までの全体の整備スケジュールをまとめる。
構想の素案については今年10月15日、案については10月31日までにそれぞれまとめ、20年1~2月をめどにパブリックコメントを実施して成案させる。並行して業務では、循環型社会形成推進地域計画は今年11月20日にもまとめる方針だ。
同市では清掃施設の整備に当たり19年度、和名ケ谷クリーンセンターの基幹整備事業や六和クリーンセンター解体事業、ごみ中継施設建設事業に加え、リサイクルプラザ建設事業(仮称)やその維持管理業務に継続費または債務負担行為を設定し、複数の事業を複数年で進めている。