21カ年の計画スタート 水道再構築 統合へ改良工から(八千代市)
[2019/4/19 千葉版]
八千代市は17日の会見で、2019年度にスタートする水道施設再構築基本計画について説明した。39年度まで(村上浄水場(仮称)への統合完了まで)の21カ年を期間とし、7施設ある既存の浄水場・給水場を将来的に村上、睦、萱田の3つに統廃合し、ダウンサイジングを図るとともに、高津導水ポンプ場(仮称)の新設を含む、災害発生時のバックアップ体制などを構築するのが目的。初弾の目玉となる村上給水場の改良工事は、今年度から3カ年で進める。
市が当初分として公表した19年度の発注予定によると、村上給水場改良工事は、土木・建築と機械・電気設備工事に分離し、それぞれ第1四半期に33カ月の工期で一般競争入札する予定だ。
土木・建築工事は、第1・2号配水池の更新工事と、第3号配水池の耐震化工事・高層ポンプピット築造工事を予定。既存の第1・2号配水池解体工事と土木、仮設・場内整備撤去・場内連絡管撤去工事のほか、管理棟の建築、第3号配水池改修、場内連絡管、量水計調整弁室改修などを予定する。
76年度に供用を開始した村上給水場は老朽化が進み、RC造で容量5,500立方mの配水池兼管理棟(1・2号配水池)が耐力不足と判定され、大規模な耐震改修または再築造が必要だとし、設計を環境技研コンサルタント(千葉市中央区)に委託した。改良工事には当初予算で、19~21年度の3カ年で総額53億7,640万円の継続費を設定している。
勝田台浄水場と米本浄水場の統合を見据えた、村上給水場の改良が完了する22年度には、将来的に萱田浄水場と統合させる計画の八千代台浄水場の改良工事に着手。同工事についても期間に3カ年を見込み、耐震性能のない既存のPC配水池や管理棟を撤去するとともに、場内連絡管も改造するものの、配水ポンプなどの既設の設備はそのまま使用する方針だ。
その後(25年度)は、同じく萱田浄水場への統合で廃止予定の高津浄水場でも、老朽化した機械・電気設備の更新のみを予定。これらは同浄水場廃止後も、高津導水ポンプ場(仮称)に使用することとし、同ポンプ場は仮設~本設工事と、29年度から4カ年を掛けて築造していくスケジュールとなっている。
新ポンプ場の築造後は、睦浄水場の浄水施設の拡張工事を経た上で、村上給水場を村上浄水場(仮称)とするため、浄水施設の築造工事を3カ年で進め、39年度の統合完了で同計画は終了するが、以降も米本、勝田台両浄水場の撤去工事や、八千代台から勝田台に至る送配水管の布設工事を行うこととしている。
同計画では期間中に、施設工事に236億円、管路工事(再構築)に82億円、同経年管更新・耐震化に194億円、計画や設計など委託料に20億円をそれぞれ試算するなどしている。