県19年度の治山事業 国庫治山54カ所に18.5億円 国土強靭化で土平など
【2019/4/11 栃木版】
県森林整備課は、2019年度に実施する主な治山事業箇所を公表した。森林整備を含む国庫補助と交付金事業は、日光市など7市3町の54カ所を対象に18億5187万円。県単事業は7市1町の24カ所で1億1154万円となった。防災・減災、国土強靭化対策による特別枠の6カ所(18年度補正を含めると13カ所)の伊勢沢(日光市)や土平(宇都宮市)などで、前年度に比べ全体事業費が増額となっている。19年度は施設点検を完了し整備の優先度などを盛り込んだ長寿命化修繕計画を策定。測量設計など委託は上半期、工事についても繰越工事に引き続き早期の発注を目指していく。
国庫対象のうち、大戸入(佐野市)の山腹工には18年度債務負担行為を設定、同工事は19年度予算に計上し対策を進めていく。新規では、林地荒廃復旧として谷止工を施工する沢口入沢(鹿沼市)や明ばん沢(那須町)、山腹工の塩の沢(那須塩原市)などに着手する。
沢口入沢は23年度までの5カ年に、谷止工を7基施工する計画。事業費には2億3800万円を試算した。明ばん沢は24年度までの6カ年を予定し、谷止工1基、護岸工60m、山腹工0.5haを施工する。事業費には2億9500万円を試算している。
県単事業は単年度施工を主体に24カ所を予算化した。治山施設の平準化を図り、20年度からの施工に備える長寿命化修繕計画を策定するほか、林野庁から移管された表男体山(日光市)は全体計画調査を行う。工事では、古賀志(宇都宮市)で流路工、掛畑上(大田原市)が落石防護工、落の沢(鹿沼市)は流路工を修繕する。
主な事業箇所は次の通り。(▼新規)
《国庫・債務負担行為》
【復旧治山】
〔林地荒廃復旧〕
▽大戸入(佐野市)=山腹工
《国庫》
【復旧治山】
〔林地荒廃復旧〕
▼沢口入沢(鹿沼市)=谷止工
▽遠入(日光市)=谷止工
▼塩ノ沢(那須塩原市)=山腹工
▽八斗沢(足利市)=谷止工
▼明ばん沢(那須町)=谷止工
▽西立室沢(塩谷町)=谷止工
【保安林緊急改良】
〔林地荒廃復旧〕
▽黄金沢(鹿沼市)=森林整備
【保安林改良】
〔林地荒廃復旧〕
▼三河(日光市)=森林整備
【予防治山】
〔林地荒廃復旧〕
▽森の沢(日光市)=谷止工
▼八幡上(茂木町)=山腹工
▼棚橋(那須町)=山腹工
【林地荒廃防止】
〔林地荒廃復旧〕
▼上南摩(鹿沼市)=山腹工
【復旧治山・特別枠】
〔林地荒廃復旧〕
▽伊勢沢(日光市)=谷止工
▽土平(宇都宮市)=山腹工
《県単》
【県単治山】
〔荒廃林地復旧〕
▼古賀志(宇都宮市)=流路工
▼大畑(宇都宮市)=流路工修繕
▼晃石前沢(栃木市)=谷止工
▼小沢(鹿沼市)=床固工ほか
▼落の沢(鹿沼市)=流路工修繕
▼エノキガエリ(日光市)=谷止工
▼掛畑上(大田原市)=落石防護工ほか
▼下駄小屋沢(那須町)=森林整備
〔調査〕
▼表男体山(日光市)=全体計画策定
▼長寿命化修繕計画(県全体)=測量設計等