4年で36施設を建替・改修 公共施設の個別計画案(市川市)

[2019/4/10 千葉版]
 市川市行政経営課は、公共施設個別計画の行政案をまとめた。今後パブリックコメントや市民説明会など、必要な手続きを経て成案させる。2015年度に策定した公共施設等総合管理計画の実施計画に当たるもので、計画期間は19年度から30年度までの12カ年。市では期間を4年ずつの1~3期に分け、第1期4年となる22年度までに、小中学校合わせて4校や、公民館6館など計36施設の建て替えなどに着手する方針でいる。

 公共施設個別計画の対象とするのは、市が保有する全公共施設251施設。これらの再編や整備に言及しており、その用途に応じて24種類に分類し、それぞれの再編・整備方針をまとめている。

 案では市が30年度までに再編・整備するとしたのは251施設のうち102施設で、延べ12万平方mを削減(18年度までに削減した3万9,000平方mを含む)するとした。

 再編・整備の時期の目安として案では、コンクリート造またはS造の建物については改修時期を築30年、建て替えについては築60年とするとともに、軽量S造の建物は建て替えを築40年で、木造の建物については築50年をそれぞれ目安とする。また、個別計画では、改修を屋上防水工事および外壁改修工事とし、これら以外の内装や設備工事などについては適宜実施していくとしている。

 方針については、庁舎や消防施設などは必要な面積を確保して建て替えるとするとともに、集会施設については規模の維持とともに建て替えに当たって利便性の向上を図る。小中学校や幼稚園では、減築や統合、用途変更、廃止なども検討した上で規模の適正化を図る。

 放課後保育クラブなどは、増床や新設、統合も含みおきながら需要に応じて規模を拡大。保育園や公営住宅、斎場などは、民間施設の活用や民間への移譲など民営化を進めるとした。このほかスポーツ施設や教育・学習施設などは新規に設置する施設も検討する。

 費用効果について案では、現存する全施設(18年度までに削減した施設を含む)を同規模で建替えまたは改修を図った場合と比べて、総額ベースで約143億円の削減効果が期待できるとしている。

 市が示した主な施設種別ごとの方針は次の通り。▽施設種別=[1]第1期(19~22年度)[2]第2・3期(23~30年度)──の順。
▽学校施設=[1]建て替え(市川小・宮田小・第一中・第二中)[2]建て替え(八幡小・富貴島小・若宮小・平田小・鬼高小・稲荷木小・南行徳小・鶴指小・中国分小・曽谷小・大柏小・大町小・大野小・稲越小・東国分中)
▽教育・学習施設=[1]新設(給食センター・野鳥観察舎・院内学級)[2]改修(少年自然の家)
▽公営住宅=[1]改修(奉免)[2]民営化(大町第二)、改修(柏井第一・柏井第三・北方第二・曽谷第四・宮久保・相之川第一)
▽集合施設=[1]建て替え(西部公民館、地域ふれあい館(平田・本八幡・鬼越・鬼高)、勤労福祉センター分館)、改修(本行徳公民館、地域ふれあい館(行徳・新井)、勤労福祉センター本館)
▽文化施設=[1]改修(文化会館)[2]改修(行徳公会堂)
▽幼稚園=[1]改修(南行徳)[2]廃止(信篤・新浜・塩焼)建て替え(大洲)、改修(百合台)
▽保育園=[1]民営化(市川南)、建て替え(新田)、改修(塩浜)[2]民営化(若宮・大洲・富貴島・中国分・北方・東大和田・大和田)
▽高齢者福祉施設=[1]民営化(デイサービスセンター(南行徳・大洲))[2]建て替え(いきいきセンター宮久保)、改修(いきいきセンター塩浜)
▽スポーツ施設=[1]建て替え(市民プール)、改修(南八幡体育館)[2]改修(信篤市民体育館、塩浜市民体育館)
▽図書館施設=[2]建て替え(信篤図書館)、改修(南行徳図書館)
▽消防施設=[1]建て替え(国府台出張所)、改修(中山出張所)[2]建て替え(南消防署)、改修(消防局・東消防署)

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