雨漏り対策に本腰 遊楽館/委託費に1000万円(石巻市)
[2019/4/5 宮城版]
石巻市は、遊楽館(北村字前山)の建物が複数箇所で雨漏りするため、全面的な調査に乗り出す。2019年度予算には、調査業務委託費に1000万円を計上した。同年度に調査業務を委託して発生原因を突き止めるとともに、必要な対策を見極める。過去にも何度か雨漏り対策の修繕をしていることから、抜本的な補修が必要になりそうだ。
遊楽館の建物は、RC造平屋一部2階建てで、建築面積が8249平方m、延べ床面積が8905平方mの規模。2005年に開館した。管理運営は指定管理者の石巻市芸術文化振興財団が担っている。
建物には、観客席が416席のかなんホール、楽屋、会議室、視聴覚コーナー、調理室、多目的室(工房)、河南公民館、図書コーナー、アリーナ、スポーツラウンジ、室内プールなどが備わっている。
雨漏りは20カ所近くで起きており、担当課の市教育委員会生涯学習課によると、特にひどい箇所は7~8カ所。17年10月の調査報告で見ると、具体的には総合受付、オープンワークショップ、室内プール、アリーナの更衣室やステージ上部、和室の縁側部分などで雨漏りが目立つ。
市では2015年度と18年度に雨漏り対策の修繕を実施。ファイバースコープなどを使って調査し、屋根などをシーリング工法で修繕したが、雨漏りが完全に治まらないため、建物の全面調査を行うことにした。
文化施設とあって建物が凝った造りになっており、内部に埋め込まれた雨樋や、無数の三角窓、複雑な梁の構成などが雨漏りの発生箇所を分かりづらくしている。特に梁や柱を伝って流れ落ちる雨などは、どこから漏れているのか詳しく調査する必要があるようだ。