駅前複合施設を建て替えへ 幕張新都心 ロイヤルリースに譲渡(県企業土地管理局)
[2019/3/28 千葉版]
県企業土地管理局土地分譲課は27日、次期事業予定者を募集していた幕張新都心タウンセンター地区の一部(千葉市美浜区ひび野1-8)について、ロイヤルリース(千葉市美浜区、臼井千世代表)に分譲することを決めた。同社は現在同地を借り受け、複合商業施設(メッセ・アミューズ・モール)を運営している千葉復興(千葉市中央区)のグループ会社。提案では2024年まで現施設を運営した上で建て替え、27年下半期にも新たな複合型商業施設の運営を始める予定だという。
県では、21年6月で現在の事業者(千葉復興、ユナイテッド・シネマ、KADOKAWA)による貸付期間が満了することを受けて、18年12月に公募を開始。現在、複合型映画館(シネプレックス幕張)や飲食店などが入居する、メッセ・アミューズ・モールが立地するJR海浜幕張駅前にある1万2,622平方mの用地が対象となった。
県では次期事業予定者を総合評価方式で選定するため、提案価格とともに事業計画案の提出も求めた。価格については分譲の場合57億1,924万4,000円、貸付の場合(20年間)は月額629万9,000円を予定価格として設定していた。
募集に当たり県は、幕張新都心の就業者や居住者、来訪者らに多様なサービスを提供するとともに、賑わいや交流の場となる商業などを提供できる施設とし、継続的にさまざまな世代の多数の来訪者に娯楽を提供できる施設(アミューズメント施設)を含む施設の導入と、施設の2フロア以上を商業施設とすることを必須条件としていた。
応募はロイヤルリース1者のみからあったといい、提案内容について立地企業審査委員会(委員長・北原理雄千葉大学名誉教授)が今月15日に審査。400点満点中368点を獲得し、次期事業予定者に決まった。分譲による譲渡を求めた同社の提案価格は、57億2,000万円だった。
事業計画案によると、第1期となる19~24年に、内部の映画館や飲食店など一部を改装するとともに、駅側にデジタル掲示板を導入する。
その後、施設を撤去した上で建て替えに着手し、映画館や飲食店、ホテル、温浴施設などが配置された、複合型の商業施設を建設し、第2期として27年下半期から運営を図るなどとした。同地区内では先に、イオン幕張店を運営するイオンリテール(千葉市美浜区、岡崎双一社長)が、20年1月で満了となる貸付期間を更新するなどしている。