複合ビル新築が相次ぐ 19年度の優良建築事業(石巻の中心部)

[2019/3/26 宮城版]
 石巻市の優良建築物等整備事業(優建事業)で、2019年度に複合ビルの新築工事が相次いで着手される見通しだ。いずれも市中心部で複数の地権者が敷地を提供し合ってビルを建てる。最初に動き出すのは中央二丁目3番A-1地区で、事業地にある建築物の解体工事が月内に終わり次第、速やかに複合ビルの新築工事に取り掛かる予定。新築工事は指名競争入札で発注される見通し。20年3月までの完成を目指す。
 中央二丁目3番A-1地区の複合ビルは、S造6階建て延べ約1300平方mの規模で、1~2階に商業店舗が入り、3階以上が住宅となる計画。総事業費は約5億1000万円を試算。事業主体は株式会社北上。
 来月までには立町二丁目4番地区でも事業地にある既存施設の解体工事に取り掛かる見通し。こちらは、同地区優良建築物等整備事業建設協議会が、RC+S+木造5階建て延べ約1600平方mのビルを新築する。1階に駐車場や商業店舗を配置し、2階以上を住宅にする。総事業費は約6億5000万円を試算している。
 新築設計業務は、都市建築設計集団(仙台市青葉区)・ソイソース建築設計事務所(同)設計JVが担当している。
 優建事業ではこのほか、立町一丁目3番B地区と、中央二丁目3番A-2地区でも19年度の新築着工を目指して準備が進められている。
 立町一丁目3番B地区は、有限会社遠藤工務店が事業主体となり、RC+木造5階建て延べ4800平方mのビルを建て、商業店舗や住宅に利用する計画。
 中央二丁目3番A-2地区は、株式会社D・I・Oが事業主体となり、同じく商業店舗と住宅の複合ビルを建設する方向で基本設計業務に着手している。
 優建事業の財源は復興交付金を活用する。石巻市は復興庁に対して交付金を申請。19年度分の事業費は交付可能通知を受けたため、各事業主体に補助金を交付する。
 市の19年度予算には、優建事業の補助金として、中央二丁目3番A-1地区に6201万6000円、立町二丁目4番地区に9910万8000円、立町一丁目3番B地区に4825万円、中央二丁目3番A-2地区に1億2135万9000円を計上している。

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