佐藤総合計画を特定 工事発注は21年度 南部支援校設計プロポ(宮城県土木部)

[2019/3/21 宮城版]
 宮城県土木部は3月20日、仙台南部地区特別支援学校新築設計公募型プロポーザルの特定結果を公表した。佐藤総合計画(東北オフィス・仙台市青葉区)を受託候補者とした。大規模公共事業として秋保地区(仙台市太白区)に新設する特別支援学校に関し、校舎や実習施設など延べ1万4140平方mの基本・実施設計などを委託する。宮城県は2021年度に校舎やグラウンドなどの整備工事を発注する方針。初期建設費として89億3700万円を試算している。
 宮城県が同社に委託するのは「仙台南部地区特別支援学校新築設計業務」。2回の審査を経て選考した。
 2月に行った第1段階の審査では、参加表明した9社のうち、書類審査によって▽佐藤総合計画▽INA新建築研究所(東日本支社・仙台市若林区)▽楠山設計(仙台市青葉区)▽東北設計計画研究所(仙台市泉区)▽久米設計(東北支社・仙台市青葉区)▽山下設計(東北支社・仙台市青葉区)──の上位6社を絞り込んだ。この時点で佐藤総合計画は、評価点27.8点(30点満点)を獲得して4位に着いた。
 3月19日に開かれた第2段階の審査では、技術提案書の内容などが審査された。佐藤総合計画は実施方針や評価テーマに対する提案内容が高く評価され、第2段階で最高の61.12点(70点満点)を獲得。第1段階と合わせ、合計88.9点を獲得して受託候補者となった(小数点第2位を四捨五入)。次点は合計88点(第1段階30点+第2段階58点)を獲得したINA新建築研究所だった。
 土木部は今後、同社と見積り合わせなどの協議を行い、5月下旬までに契約する考え。宮城県は初期建設費のうち、設計費に2億1100万円を試算している。同社には建設する建物やグラウンドの基本・実施設計をはじめ、土地利用計画をまとめてもらう。履行期間は2021年7月30日まで。
 宮城県は仙台圏域で軽い知的障がいがある児童・生徒が増えていることを受け、特別支援学校の狭あい化対策として秋保地区に新施設を建設することにした。旧拓桃医療療育センターなどがあった仙台市太白区秋保町湯元字鹿乙の敷地2万6000平方mを活用し、普通教室や特別教室、実習施設、体育施設、寄宿舎など延べ1万4140平方mの建物を建設する。
 工事費と監理費には計86億9800万円を試算している。宮城県は設計業務がまとまる21年度の第2~第3四半期をめどに、工事を発注する方針。工期に約18カ月を見込み、24年4月の開校を目指す。

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