新規にバカロレア棟設計 二華高校で3階建て900平方m 19年度学校整備計画(宮城県教育庁)

[2019/3/9 宮城版]
 宮城県議会2月定例会は3月8日、予算特別委員会で宮城県が提出した2019年度予算案を審議した。県教育庁は県立高校や特別支援学校の整備に関し、計83億6333万円を計上している。新規事業には仙台二華中学・高校(仙台市若林区)に新設する国際バカロレア専用棟について、設計費3341万円を盛り込んだ。
 宮城県教育庁が提出した2019年度予算案のうち、施設整備課が所管する学校建設費は、県立高校分が62億9056万円、特別支援学校分は20億7277万円。
 県立高校分には大規模公共事業として校舎を建て替える石巻好文館高校(石巻市)の事業費や、柴田農林高校(大河原町)と大河原商業高校(同)を統合して新設する南部地区職業教育拠点校の事業費などが盛り込まれたため、事業費は前年度比31・5%の大幅な増加となる見込み(15億0678万円増)。
 このうち、新規事業として加えた仙台二華中学・高校への国際バカロレア専用棟の建設では、3階建て延べ900平方m規模の校舎新築に向けて、19年度に設計業務を委託する考え。
 海外の大学を受験する際、国際的に認められた大学入学資格(国際バカロレア資格)の取得が有利になる。宮城県はこの資格を取得できる学習プログラムを、仙台二華高校の2、3年時に履修できるよう、同校を認定校として国際バカロレア機構に申請する。2021年度から授業を開始する考え。
 授業を行う上で、専用の校舎が必要と判断した。敷地の南側にある駐車場に、国際バカロレア専用棟を建設する。専用棟の1階部分をピロティ-式の駐車場とし、2、3階部分に教室を設ける。現時点では工事費に5億5000万円程度を見込み、20年度に着工する。21年夏までの完成を目指す方針だ。
 新規事業ではほかに、旧角田女子高校(角田市)の校舎解体などを盛り込んだ。統合によって閉校した旧角田女子高校の跡地を、角田高校(同)の新グラウンドとして利用する考え。校舎解体とグラウンド整備に関し、設計業務を委託する。
 体育館の建て替え事業では、設計に進んでいる名取高校(岩沼市)、佐沼高校(登米市)、角田高校、松島高校(松島町)、柴田農林高校川崎校(川崎町)の5校で改築工事に進む予定。また、志津川高校(南三陸町)では体育館の建て替えに向け、設計業務を委託する。
 校舎を大規模に建て替える宮城第一高校(仙台市青葉区)では、併せて新グラウンドの整備も行う。同校より300mほど離れた旧税務大学校仙台研修所の跡地を取得し、サッカー部や野球部の練習場所を整備する方針だ。

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