DBから従来方式に 新田保育園の建て替え(市川市)
[2019/2/20 千葉版]
市川市こども施設運営課は、デザインビルド(DB)方式による建て替えを計画していた新田保育園(新田3-21-1)について、設計・施工を別発注とする従来方式に切り替えた。2018年12月に公告していたDBの一般競争入札が不調となったことを受けてのもの。設計業務の一般競争入札は28日に開札予定で、今秋をめどに成果をまとめ、20年度以降にもあらためて工事費を確保、発注する予定でいる。
今回の業務の委託に当たっては、新園舎の設計のほか、現況測量や地質・土質調査も実施することにしている。
建て替えは既存施設の老朽化に加え、15年度以降に認可され、周辺に点在する小規模保育事業所が0~2歳児を対象としていることから、3歳児以降の幼児の「受け皿」となることを含め、定員を現在の120人から190人に増員を図る考え。新園舎は2階建てで、規模も延べ約1,200平方mとすることを想定する一方、構造は当初S造で計画していたものの、設計者に提案を求める方針だ。
既存の新田保育園は、1973年に供用を開始。建物は軽量S造2階建て518平方mの構造・規模で、07年度には晃設計事務所(柏市)が耐震補強設計を担当、補強工事は翌08年度に市川建設(市川市)、盛電社(同)、第一セントラル設備(同)に発注されている。
新園舎は現在の園庭内での新築を計画しており、既存の園舎を使いながらのいわゆる「居ながら施工」となるため、市では設計・施工に当たり園児への十分な安全に関する配慮も求める考え。新園舎の供用後は、あらためて発注するなどし、跡地を園庭に充てる考えだ。
17年度に国が発表した待機児童数の自治体別ランキングで、東京都世田谷区、沖縄県那覇市に続き、待機児童数が711人と全国ワースト3位となった市川市は、待機児童解消対策を加速。18年度の発表ではその数を385人にまで減らし、全国でもワースト6位に改善されたものの、県内ではワースト2位の浦安市(168人)を2倍以上上回るなど、同市にとって深刻な課題となっている。