小学校新設へ設計着手 19年度予算 水道庁舎は3年継続37・5億円(柏市)
[2019/2/19 千葉版]
柏市(秋山浩保市長)は18日の会見で、2019年度の当初予算案を公表した。一般会計は、前年度当初比7・9%(98億円)増の総額1,342億6,000万円。これに特別8会計と公営企業3会計を合わせた市全体の支出規模は、同4・4%増の2,376億9,894万円となる。主な事業では、人口増が見込まれる柏北部東地区での小学校新設へ用地費と基本計画の策定料を盛り込んだほか、設計を進めていた水道庁舎の建て替えに着工するため、継続費を設定する。
一般会計に占める普通建設事業費は、前年度比11・7%増の157億6,357万円(補助75億4,319万円、単独82億2,038万円)の2ケタ増。今回市では、18年度補正案での事業費の前倒しも図り、一体的に編成したとしている。
つくばエクスプレス柏たなか駅の周辺で、都市再生機構(UR)が進めている土地区画整理事業地内での新設が計画されている小学校の整備に向けては19年度、約1万5,400平方m分の用地取得費24億6,928万円を計上。市は2カ年で合計約2万6,300平方mを取得する考えで、その総額に43億0,790万円を見込んでいる。
加えて、基本計画策定の委託料に2カ年総額1億7,400万円の継続費を設定(19年度は5,220万円)。市では基本計画と基本設計、実施設計を一括して委託する考えで、予算が確保できれば次年度早々にも発注するため、委託方法の検討など庁内で準備を進めているという。学校の規模などは今後の児童数の増加の推移をみながら検討するとした。
水道庁舎の再整備に向けては水道事業会計で、3カ年総額37億5,700万円の継続費を設定する(19年度14億9,400万円)。設計は横河建築設計事務所(東京都品川区)が担当しており、新たな庁舎はRC造5階建て延べ約5,010平方mの構造・規模で計画。市水道部では6月にも第1期の解体工事に着手するとともに、19年度中期には約16カ月の工期で新庁舎の建築に着工。21年度の供用開始を目指す。
建築関連ではまた、学校施設(校舎)の長寿命化対策のモデル校とした土小学校の改良工事に2カ年総額13億7,300万円(19年度3億9,980万円)の継続費の確保を図る。設計は18年のプロポーザルで選定された千都建築設計事務所(千葉市美浜区)が担当しており、躯体の老朽化対策とライフラインなどの更新のほか、以降の維持管理や設備更新の容易さも図る。
18年度に継続費を設定したものの、発注の叶わなかったリサイクルプラザの長寿命化工事は、補正予算案で継続費を廃止した上で、今回の当初案であらためて2カ年総額5億2,800万円(19年度2億6,400万円)を設定するとともに、建築設備設計に1,100万円の委託料も盛り込む。
土木関連では、道路の老朽化に伴う舗装や路面排水整備など道路改良に13億2,912万円、橋梁の点検や修繕設計、工事、負担金など橋梁の長寿命化には6億1,360万円、きつね山歴史公園など都市・防災公園の整備には合計6億8,137万円を計上している。