新庁舎移転で基本計画 19年度予算 必要面積の算定も(松戸市)

[2019/2/16 千葉版]
 松戸市(本郷谷健次市長)は15日に開いた会見で、2019年度の当初予算案を公表した。一般会計は、前年度比5・7%(84億0,700万円)増の総額1,561億8,000万円を計上。これに特別6会計と公営企業3会計を加えた市全体の支出規模も、同4・2%増の3,179億6,276万円とこちらもプラス。公共施設再編整備基本計画にも盛り込まれた新市庁舎の整備に向け、基本計画の策定に着手することなどが目立っている。

 一般会計に占める普通建設事業費は、前年度比1・7%増の127億4,744万円(補助44億2,948万円、単独83億1,796万円)。中央消防署の建て替えや、六和クリーンセンターの解体が今年度で完了または一段落し減額となる一方で、ごみ中継施設の建設や、和名ケ谷クリーンセンターの基幹整備が本格化することで増額となった。

 老朽化が進むとともに、耐震性不足が指摘されているのに加え、本館・新館・別館・議会棟と敷地内で分散している状況の解消に向け、計画されている新市庁舎の整備に向けては、整備基本計画の策定支援業務に4,620万円を計上するとともに、19、20年度を期間とする限度額2,420万円の債務負担行為を設定する。

 新市庁舎は、新たな市の顔として、松戸駅東側の相模台地区にある旧公務員住宅や松戸中央公園のあるエリアで計画される「新拠点ゾーン」への移転改築が想定されており、図書館や市民会館といった文化施設などとともに検討する。新庁舎については、必要面積の算定についても別途進める方針で、委託料2,199万円を計上している。

新拠点ゾーンの一部となる松戸中央公園

新拠点ゾーンの一部となる松戸中央公園

 新拠点ゾーンについてもまた、松戸駅周辺の都市機能強化に向けた個別具体の整備に向けた基本計画の策定などに4,219万円を充てるほか、駅周辺地域を「都市再生緊急整備地域」として地元での協議会を支援するため562万円を別途計上する。このほか、複数年で進めている西口ペデストリアンデッキの改修工事にも、19年度は1億0,500万円を投じる。

 松戸駅以外では、新松戸駅東側地区約3haの区画整理事業を進めるため、建物調査など新たに1億5,500万円を盛り込んだほか、市立総合医療センターが開院するなどした千駄堀地域でも、新規の市街地整備に向け、測量などの基礎調査費4,500万円を計上する。

 民間事業者による複合施設の整備が昨年、議会の承認を得られなかった東松戸のまちづくり用地活用事業は、あらためて支所や図書館を併設する複合施設の建設に向けた基本・実施設計の委託に向け、5,315万円を新たに充てる。

 DBM方式を採用しての入札が昨年不調となったリサイクルプラザ(仮称)の建設に向けては、19~21年度の3カ年総額39億3,305万円の継続費を設定し、18年度の当初予算での設定から7億円近く増額させる。ただし、19年度は事業費の計上がないため、実質2カ年事業とする。併せて、その維持管理業務に期間を19~41年度、限度額17億1,048万円の債務負担行為も設定する。

 また、新たな焼却施設の建設を検討するための基本構想策定に、委託料1,800万円を計上。このほか、八ケ崎周辺道路ネットワーク整備計画の策定委託料にも新たに1,200万円を予算化するのに加え、松戸運動公園陸上競技場での事前キャンプに向けた整備に2カ年総額6億4,000万円の継続費を設定する。

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