3医療圏で23者1801床 県の病床配分固まる(県医療整備課)
[2019/2/9 千葉版]
県健康福祉部医療整備課が進めていた、県内3医療圏での病床配分が8日、決まった。2018年4月に改定した、新たな県保健医療計画で、千葉、東葛南部、東葛北部の3つの保健医療圏で病床不足が生じたとされ、県が6~8月に、病院の新設・増設の整備計画を募集したところ、配分が可能な病床数1,654床に対し、延べ30者から計2,964床の応募があったといい、今回延べ23者に絞り込んだ上で1,801床への配分が固まった。各団体の増床計画は、既設病院のレイアウト改修から、新たな病院の新設までさまざまだ。
県は18年6月、不足分の病床として千葉医療圏430床、東葛南部医療圏542床、東葛北部医療圏682床の計1,654床で公募した結果、配分可能病床数をはるかに上回る応募があった。
県は保健医療圏ごとに開かれる地域医療構想調整会議などで昨秋までに各応募者から整備計画の説明を受け、先月の県医療審議会病院部会で個別配分について意見の聴取を実施した。
病床配分について県は、県保健医療計画に盛り込まれた不足病床の配分の考え方を前提に、計画との整合性や整備計画の内容・熟度などを勘案したとしている。
配分に当たっては、公募時の18年4月時点での配分予定数1,654床から、10月時点での既存病床数と基準病床数との比較により、3医療圏での配分可能数を1,801床まで拡大している。
新規の病院整備を計画するもので、主なものをみると、医療法人社団鎮誠会(東金市)の千葉リハビリテーション病院(仮称)は、千葉みなと地区約5,600平方mの用地に回復期120床で計画。医療法人白百合会(大多喜町)は、鶴岡病院の新設を千葉市美浜区幕張西4丁目地区で予定している。
医療法人静和会(市川市)による船橋三咲リハビリテーション病院(仮称)は、船橋市大穴北2丁目に新設が計画されており、柏南部地域病院(仮称)は、柏市藤心地先への開院を目指している。
社会医療法人社団蛍水会は、既存の名戸ケ谷病院(柏市)に隣接する場所に移転新築を図るに当たり、既存の土地と建物を生かし「名戸ケ谷記念病院」として回復期リハ50床、地域包括ケア50床の計100床を新設する計画などとなっている。
配分が決まったのは次の通り。▽医療機関名(開設予定地)=[1]既存病床数[2]配分病床数──の順。
■千葉保健医療圏(6者・465床)
▽医療法人社団鎮誠会・千葉リハビリテーション病院(仮称)(千葉市中央区)=[1](新規)[2]120床
▽医療法人社団誠馨会・千葉メディカルセンター(千葉市中央区)=[1]315床[2]33床
▽一般社団法人巨樹の会・千葉みなとリハビリテーション病院(千葉市中央区)=[1]156床[2]24床
▽医療法人社団幸有会・幸有会記念病院(千葉市花見川区)=[1]122床[2]28床
▽医療法人社団晴山会・平山病院(千葉市花見川区)=[1]166床[2]80床
▽医療法人白百合会・鶴岡病院(千葉市美浜区)=[1](新規)[2]180床
■東葛南部保健医療圏(7者・583床)
▽医療法人愛の家・高根台病院(船橋市)=[1]95床[2]5床
▽船橋市立医療センター(船橋市)=[1]467床[2]34床
▽医療法人静和会・船橋三咲リハビリテーション病院(仮称)(船橋市)=[1](新規)[2]339床
▽医療法人社団紺整会・船橋整形外科病院(船橋市)=[1]91床[2]75床
▽医療法人沖縄徳洲会・千葉徳洲会病院(船橋市)=[1]391床[2]56床
▽医療法人社団愛友会・津田沼中央総合病院(習志野市)=[1]300床[2]14床
▽一般社団法人巨樹の会・八千代リハビリテーション病院(八千代市)=[1]180床[2]60床
■東葛北部保健医療圏(10者・753床)
▽社会医療法人社団木下会・千葉西総合病院(松戸市)=[1]608床[2]72床
▽医療法人社団寿光会・松戸牧の原病院(松戸市)=[1]80床[2]100床
▽一般社団法人巨樹の会・松戸リハビリテーション病院(松戸市)=120床[2]60床
▽医療法人社団全生会・江戸川病院(野田市)=[1]285床[2]160床
▽医療法人深町病院(柏市)=[1]73床[2]12床
▽柏南部地域病院(仮称)(柏市)=[1](新規)[2]104床
▽医療法人社団協友会・柏厚生総合病院(柏市)=[1]318床[2]102床
▽医療法人社団誠高会・おおたかの森病院(柏市)=[1]247床[2]35床
▽社会医療法人社団蛍水会・名戸ケ谷記念病院(柏市)=[1](新規)[2]100床
▽医療法人社団ますお会・柏の葉北総病院(流山市)=[1]112床[2]8床