終末処理場の包括委託公告 花見川第二 3年間の維持管理(県印旛沼下水道事務所)
[2019/2/7 千葉版]
県土整備部印旛沼下水道事務所は、印旛沼流域下水道の花見川第二終末処理場(について、3カ年の維持管理業務を包括して委託するため、一般競争入札を公告した。参加資格確認申請書を22日まで受け付けた上で、28日まで入札書の提出を求め、同日に開札する。参加者に必要な資格として県は、単独企業か共同企業体、または複数の企業で構成されるグループとしている。委託期間は4月から2022年3月(19~21年度)の3カ年。
入札の参加要件は、単独企業の場合、施設処理能力)が1日最大10万立方m以上の終末処理場で、03年度以降に3年以上継続して地方公共団体または地方公共団体が出資している団体から受託した水処理施設に伴う運転管理業務の履行実績があり、同様に03年度以降に3年以上継続して運転管理業務に従事した実績のある技術者を専任で配置することができることなどとしている。
共同企業体の場合は、構成員数を5者以内のJVとし、運営形態を各構成員が一体となって業務を遂行する共同管理方式で、その代表者が所属する技術者を配置することなどとした。グループについてはまた、落札した場合に特別目的会社(SPC)を株式会社として設立することを求めるなどしている。
維持管理の対象とする施設は、主に▽花見川第二終末処理場▽場内中継ポンプ場▽下水高度処理水送水施設▽幹線管渠──。業務は水処理施設や汚泥処理施設、場内中継ポンプ場、下水高度処理水送水施設の運転操作や監視、保守点検に関する業務と、幹線管渠などの巡視や、保守点検に関するものとする。
加えて、エネルギー管理や温室効果ガスに関する業務に加え、環境計測に関する業務や環境対策に関する業務、施設管理に関する業務のほか、1件当たりの費用が250万円未満の小規模修繕や、消耗部品や薬品類といった物品などの調達・管理に関する業務に当たる。
約24haの敷地を持ち、1994年に供用を開始した花見川第二終末処理場は、千葉市美浜区豊砂と習志野市芝園にまたがり、全体計画では1日平均42万8,600立方m・7系列(16年度の実績値は15万5,498立方m・3系列)の処理能力となっている。
維持管理業務の包括委託は、施設の維持管理の効率化などが目的。06年度までは県が下水道公社と随意契約で委託し、同公社が運転管理や薬品の調達、修繕など業務ごとに民間企業に再委託していたが、07年度から今回の花見川第二終末処理場を皮切りに包括的民間委託を導入。単年度契約だった同公社が3カ年平均で38億1,900万円の委託料だったのに対し、07~09年度の民間委託(VSnグループ)では30億2,300万円になるなどしている。
以降、10~12年度はヴェオリア・西原・公営事業・イシガキ・特産JV、13~15年度はヴェオリア・西原・公営事業・イシガキ・センエーJV、16~18年度はヴェオリア・昭和・公営事業・イシガキ・センエーJVがそれぞれ包括管理を担当している。
近接する花見川終末処理場でも、09年度に包括的民間委託が導入され、現在(18~20年度)はウォーターエージェンシー・月島テクノ・千葉メンテ・東日本エンジJVが包括管理を請け負っている。