3カ所でこども園整備 豊里は今秋着工 庁舎長寿命化に委託料(2019年度予算案 宮城県登米市)
[2019/1/31 宮城版]
宮城県登米市の熊谷盛廣市長は1月30日、定例記者会見を開き、2019年度予算案を発表した。一般会計の総額を470億2992万円とする方針だ。子育て環境の充実に向け、公設および民設によって認定こども園を3カ所に整備する。事業費として計3億7200万円余りを計上した。新規事業では市役所本庁舎(迫庁舎)の大規模改修に関し、長寿命化可能性調査の委託料を計上。概略設計をまとめ、工事費などを算定する。
3年目に入る熊谷市政の2019年度予算案は、一般会計が2018年度当初比で12.4%減(66億3737万円減)。下水道事業など特別会計6事業、水道事業など企業会計3事業を合わせた予算案総額は852億4361万円で、同8.7%減(81億5379万円減)となる見込み。
一般会計の投資的経費は70億2549万円。内訳は、普通建設事業費が69億6549万円で同43%減(52億6170万円減)。災害復旧事業費は2018年度と同額の6000万円を計上した。
普通建設事業費の大幅な減額により、一般会計の減少率も高くなった。しかし、これは2018年度予算に新クリーンセンターの整備費が70億円近く盛り込まれており、次年度はその分が減額されるため。その前年の2017年度当初との比較では、0.8%増とほぼ同等となっている。
認定こども園の整備事業では、公設公営で整備する豊里こども園(仮称)、公設民営で整備する津山こども園(仮称)の整備事業を継続するほか、民設民営で整備する石越こども園(仮称)の整備事業を新規に着手する。
豊里こども園は花の公園(豊里町)内に建設することとし、公園の解体費や本体・外構工事費など1億6430万円を計上した。6月に公園の解体に着手し、11月に本体工事に着手する。
清山会が運営する杉の子保育所とつやま幼稚園を統合する津山こども園の事業費には、工事費など1億8291万円を計上。つやま幼稚園の施設を改修する。
石越こども園の整備では昨年、社会福祉法人の未来が整備事業者に特定された。19年度は事業費2152万円を計上し、同法人に貸与する敷地の用地測量などを行う。20年2月の着工を目指す。
2017年4月の市長選で新庁舎建設反対を訴えて当選した熊谷市長は、現本庁舎を大規模改修して継続利用する考え。長寿命化に向け、1694万円の事業費を計上した。すでに終えた劣化診断をもとに、長寿命化の可能性を調査して概略設計をまとめる。併せて、杭基礎の補強に向けて、ボーリング調査と補強設計を実施する。
このほか、迫大網地区の市営住宅建て替えについて、工事費1億9586万円を計上。5棟32戸を建て替えるうち、19年度は1期分として木造平屋2棟(計8戸)の建設に着手する。
市は2月1日に開会する市議会2月定期議会に2019年度予算案を提出する。