松山ら3校統合 職業教育校を新設 整備手法の検討継続(宮城県教育庁)

[2019/1/26 宮城版]
 宮城県大崎地区の高校再編に関し、4回目となる「大崎地区における高校のあり方検討会議」が1月25日、大崎合同庁舎で開かれた。大崎地区のうち東部ブロックにある5校について、宮城県教育庁は松山、鹿島台商業、南郷の3校を統合する案を初めて明かした。職業教育に特化した拠点校を新設する方針だ。小牛田農林と涌谷は存続させる。
 検討会議には対象5校の校長や同窓会長、宮城県教育庁の職員ら約20人が出席した。3回目までの会合で宮城県教育庁は、5校を再編して新たな職業教育拠点校を整備する方針を示していた。今回、統合する具体的な学校名を明かした。
 松山には現在、普通科に加えて家政科がある。南郷にも普通科に加え産業技術科がある。東部ブロックで唯一の商業高校である鹿島台商業は、今も地域の職業教育を担っている。教育庁は3校の既存専門学科を踏襲しながら、さらに社会的ニーズに対応した学科を設け、新たな職業教育拠点校を整備する。
 一方、農業技術科と総合学科を有する小牛田農林は、2学科を維持して存続させる方針。選択科目に福祉や看護系のコースがある涌谷は、福祉分野の学科新設を検討し、存続させる。
 3校の統合に関し、現時点では整備手法や建設場所などは示されていない。教育庁は「既存校舎の活用にとらわれない柔軟な発想で検討していく」とし、今後は整備手法や統合の時期などを考えていく。
 松山、鹿島台商業、南郷の3校を合わせた現在の1学年の学級数は、7クラスとなっている。今後の少子化を勘案すると、新設校の学級数は1学年当たり4~5クラスが見込まれる。
 同検討会議で教育庁は、上沼と米山、米谷工業、登米の商業科を再編して2015年4月に開校した登米総合産業高校の取り組みなどを紹介した。同校の新設には、構想から開校まで7年を要した。
 同検討会議は3月22日に5回目の会合を開き、さらに5校の再編方法を検討する。

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