6月に実施設計プロポ 石巻/広渕沼排水機場を新設(河南二期建設所)
[2019/1/25 宮城版]
農林水産省河南二期農業水利事業建設所は、河南二期(一期)地区の国営農業水利事業で広渕沼機場を新設するため、6月ごろに土木・建築の実施設計業務を簡易公募型プロポーザル、ポンプ設備などの実施設計業務を一般競争入札で委託する。広渕沼機場は排水と揚水の機能を備える施設で、排水能力が毎秒6.2立方m、揚水能力が毎秒0.4立方m。石巻広渕地区に新設する。2019年度以降に新設工事を発注し、22年度までの完了を目指す。
広渕沼機場は、既存の広渕排水機場と柏木揚水機場を統合する形で整備する。計画では、口径500~1000mmの横軸斜流ポンプ3台と立軸斜流ポンプ1台を設置し、排水は赤井堀排水路、揚水は矢本幹線用水路に結び付ける。
広渕沼機場の基本設計業務は内外エンジニアリング(東北支店・仙台市青葉区)に委託した。業務内容は、ポンプ場の建屋や設備、樋門・樋管などの基本設計をまとめる。履行期間は3月22日まで。
河南二期地区は、受益面積が石巻市、東松島市、涌谷町、美里町の4707ha。農業水利事業では、既存の排水機場4カ所を統合し、新たに広渕沼機場と中区機場の2カ所を整備する。併せて揚水機場4カ所、用水路4路線、排水路3路線、水管理システムなどを改修する。
事業期間は2016~27年度の12年間。総事業費は16年度単価で140億円を試算。当面は22年度までの1期整備を進める。
19年度は、広渕沼機場の実施設計業務を委託するほか、4月ごろに揚水機場の実施設計業務や、現場調査推進技術業務、7月ごろに排水管理検討業務、8月ごろに中区機場の建設工事や、筍堀排水路と赤井堀排水路の改修工事、広渕沼機場他の用地測量業務、環境モニタリング調査業務を発注する見通し。
このうち、排水路の改修工事は、筍堀がその5工事で延長420m、赤井堀がその1工事で延長700mを施工する。2件とも大型連結ブロックの据え付けで、概算工事規模が3億~6億8000万円。工期は赤井堀が約7カ月、筍堀が約8カ月となっている。