高規格道路の具現化を 森田知事が国交省に要望(県)

[2019/1/18 千葉版]
 森田健作知事は17日、国土交通省の石井啓一大臣を訪問し、東京湾アクアラインの通行料金据え置きとともに、湾岸地域における、第二東京湾岸道路を軸とした、新たな規格の高い道路ネットワークの早期具現化を要望した。未事業化のままの県内での第二東京湾岸道路は、浦安市などで未利用地などとして取り残されるなどしている

 要望内容は次の通り。

 東京湾アクアラインは、首都圏中央連絡自動車道と一体となって、首都圏における交流・連携の強化や、都心と成田空港を結ぶダブルネットワークによる、災害時・緊急時の代替ルートの確保など、本県の地方創生と国土の強靭化を実現していく上で極めて重要な高速道路である。

 さらに、アクアライン通行料金800円(ETC普通車)の効果により、観光振興、企業立地の促進、物流の生産性向上や地域経済の活性化が図られてきている。

 引き続き、地域経済の好循環を加速させ、その効果を本県はもとより首都圏全体にさらに波及させるためにも、通行料金800円を継続していくことが必要不可欠である。

 しかし、現在の通行料金800円の期間は、当分の間と示されており、毎年、国と協議をしているところである。計画的な地域形成や民間投資の誘発を図り、安定的・持続的に先々の見通しを立てるため、今後は3年毎に継続していくことが重要である。

 一方、アクアライン着岸地を含む本県湾岸地域には、国際拠点港湾の千葉港や重要港湾の木更津港、東京オリンピック・パラリンピックの開催地となる幕張メッセ、素材・エネルギー産業の国内最大級の集積地である京葉臨海コンビナートなど、首都圏の経済活動を支える重要な拠点を有するとともに、今後も港湾機能の強化や物流施設の立地等に伴う交通需要の増大が見込まれている。

 湾岸地域の交通は、東関東自動車道、京葉道路、国道357号、国道16号などにより社会経済活動を支えているが、交通量が多く、慢性的な渋滞が発生するとともに、東京湾アクアラインにおいても、特に休日の朝夕、交通集中による渋滞が発生しており、交通の円滑化が喫緊の課題となっている。

 本県湾岸地域が持つポテンシャルを十分に発揮させ、国際競争力の強化を図りつつ、地域の活性化や災害対応力を向上させるためには、平常時・災害時を問わない安定的かつ安全・円滑な人・モノの流れを確保する新たな規格の高い道路ネットワークの形成が必要である。

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