次年度から個別検討へ 公共施設の再編計画案(松戸市)
[2019/1/18 千葉版]
松戸市公共施設再編課は、公共施設再編整備基本計画案をまとめた。2月15日までパブリックコメント手続きによる意見を公募している。機能が分散している上、老朽化の目立つ本庁舎は、市が新拠点ゾーンと位置付ける、松戸駅東側にある相模台地区の検討と併せて、更新と機能集約化を図るとするなど、次年度からは部署ごとに個別計画の策定に着手するなどし、PPPなど積極的に民間活力を生かすことも検討しながら、統廃合などを進めていくとしている。
市がおおむね10年後の2028年度までを短期、以降を中長期の計画期間とした基本計画案で対象としたのは、インフラ施設を除いた410施設。総延床面積は97万5,488平方m。
市庁舎以外の主な施設についてみると、8カ所にある支所は、このうち6カ所で建設後30年以上が経過するなど老朽化が進行。目標耐用年数をめどに再配置を検討するとし、具体的に東部支所は、東松戸まちづくり用地活用事業による複合施設への機能移転と旧施設の活用を検討。矢切支所は、総合福祉会館と二十世紀が丘消防署の複合化による建て替えに併せて集約化を図るとした。
大半が建設後30年以上経過しているという消防署は、現施設の長寿命化や更新を図りながら、二十世紀が丘消防署については、総合福祉会館と矢切支所の複合化による建て替えを検討。消防センター(消防団)については軽量化による更新を計画する。
類似都市と比較して2倍の施設数なものの蔵書数が半分程度だという図書館について、本館は本庁舎同様、新拠点ゾーンの検討に併せて更新を図るとしたほか、東部分館は東松戸まちづくり用地活用事業による複合施設に地域館として拡張・移転させる。このほかは学校の建て替えに併せて、分館が併設した市民センターとの複合化を図る場合は、学校図書館との一体的整備の可能性について検討していく。
市民会館も本庁舎などと同じく、PPP導入を検討しながら、新拠点ゾーンの検討に併せて更新と機能集約。市民劇場については、目標耐用年数をめど統廃合・用途転用を検討。一方で文化会館は、個々の状況を見ながら優先順位を検討し、現施設の長寿命化・更新を図るとした。
保育所については、現施設の長寿命化を図った上で、原則公立保育所としては建て替えをせず、必要な場合は民間保育園として建て替えていくとした。市営住宅についてもまた、現施設の長寿命化を図りながらも市営住宅の更新(建て替え)はせず、目標耐用年数をめどにURや民間住宅を活用し、借上方式の拡充など統廃合を進めるとしている。