平準化へ前倒し31件 発注予定 舗装改良、側溝工など(千葉市)
[2019/1/9 千葉版]
千葉市の2018年度第4四半期に発注を予定する、建設工事の発注予定が明らかになった。先の市議会12月定例会で議決した補正予算では、施工時期の平準化に向け、19年度に実施予定の道路整備工事などの一部を18年度中に前倒し発注するため、限度額8億円の債務負担行為が設定されたほか、下水道事業特別会計でも、債務負担行為として1億8,000万円が新たに設定されたことを受け、平準化を目的とする工事31件が追加されるなど、工事計46件の発注が予定されている。
平準化を目的とする工事31件を、工種別に内訳をみると、土木12件、とび土工コンクリート1件、舗装13件、塗装5件。このうちとび土工コンクリートと塗装工事は、いずれも安全施設工事として発注される。発注方法は全て制限付一般競争入札を予定する。
主なものをみると「下水道施設改良工事(東本町31-1工区)」と、「下水道施設改良工事(都賀の台31-1工区)」は、ともに工期として約7カ月を見込む。内容はいずれも管更生工で、施工延長は東本町が490m、都賀の台が650mとなっている。
工期に約5カ月を予定する「塩田町32号線道路改良工事(中30-1)」は、延長170mの歩道舗装工事。このほかの土木工事では側溝改良工事が目立ち、「高洲中央港線側溝改良工事(美30-1)」(側溝改良450m)、「幕張本郷38号線外3側溝改良工事(花30-1)」(同1,120m)、「こてはし台69号線外5側溝改良工事(花30-1)」(同1,100m)、「小倉台112号線外5側溝改良工事(若30-1)」(同1,200m)の4件はいずれも工期に約5カ月を想定している。
舗装工事についてみると「新田町村田町線舗装改良工事(中30-1)」では、延長250mで舗装改良工2200平方mを実施。同様に延長220mで1,760平方mを施工する「新港穴川線舗装改良工事(美30-2)」のほか、延長380m、舗装改良2,660平方mの「稲丘町23号線外1舗装改良工事(稲30-1)」、舗装改良180mの「磯辺茂呂町線舗装改良工事(若30-1)」などがある。
平準化案件以外では、中央区役所の移転に伴う千葉市美術館の拡張工事に伴い▽電気設備▽空調設備▽給排水設備▽昇降機──の各設備工事を4分離でそれぞれ発注。工期は約12カ月。このほか第4四半期は旧若葉学校給食センター解体工事の発注が計画されている%2(発注予定の詳細は市のホームページ参照)%1。
くじ引き落札制限を試行
発注平準化に併せて市は、17年度に引き続き、前倒し発注する案件を対象とした「くじ引き落札制限」を、18年度も試行する。この制限により、同一開札日の同一業種で、同一事業者がくじ引きの対象となる案件で、落札できる件数が原則1件になる。
このくじ引き制限は、同市契約課が発注する建設工事や、建設工事に伴う測量、建設コンサルタント、地質調査業務委託に向けた一般競争入札のうち、公告にくじ引き落札制限の対象案件であることが明示されていることや、同一開札日の同一業種の入札案件で、予定価格と最低制限価格の範囲内で、最低価格の入札が複数ある場合に適用される。
くじ引き落札制限の適用対象となる入札では、開札順(公告の番号順で公告記載の工事名称または委託名称の記号順)で先に落札者となった者が、その後に開札した案件でくじ引きの対象になった場合、その者が行った入札は無効となる。これらは、19年1~3月に発注(公告)する平準化案件で試行実施される。
具体的には、最初の案件でA者が同額なしの最低価格で落札者となり、2件目でA者を含む最低額での入札が複数あった場合、A者はくじ引きで落札者となることができる。
一方で、同日に開札される以降の同一業種の入札で、同様の事例が発生した場合、A者の入札は無効となる。ただし、制限者のみがくじ引きの対象となった場合は、くじが引けることになる。